何年も前に来日した際、とてもせっかちな男、という印象を抱いたジム・ロジャースですが、愛する娘に贈る言葉だけに、わかりやすく、やさしく自分の哲学を語っています。　たぶん、翻訳もとても上手なのだと思います。

「大勢に従って成功したものは、これまで一人もいないんだ！」
「需給の原理を覆した者はいない」
「見向きもされないことに目を向けなさい」

などの言葉には大きな説得力があります。

時折読み返したい1冊です。

本書は、著名投資家のジム・ロジャーズ氏が自分の幼い娘に送る言葉として書きつづった本である。

人生について、投資について、成功するための彼の哲学がふんだんに詰まった内容になっている。
彼の深い洞察と、常人とは一線を画した人生経験から生まれる珠玉の教えは、その一つ一つが有益なものであった。

それぞれの言葉はシンプルで、全編を通して軽く読み通せた。

ロジャーズ氏のすごい所は、物事の本質をシンプルな言葉で結晶化することだと感じた。ノイズ無しで重要な原理が読者の頭にスッと入ってくるのは、このためだ。

決してテクニカルなことは書いていないし、明日から始められる何かを得られるわけではないが、これこそが本質であると素直に納得できるものだった。