表面的には、様々なジャンルの音楽の要素を取り入れて、美しい旋律をシンセとアコースティックとボイス(Emily Bindiger, 石川千亜紀)でハイセンスに演出したサウンドといった感じなのだが…
全体に美しいメロディを持った名曲ぞろいであり、バラエティに富んでおり、なおかつ、統一感のある独特の世界が構築されている。梶浦さんの全作品を知ってるわけではないのだが、失礼を承知で言うと、作曲家としての最高傑作になるのではないかとすら思えてくる。どの曲も情景を想起させ、心に訴えかけるものがあり、展開が面白い。特に印象に残った曲をいくつか挙げてみよう。
yasashii yoake TV-size 本編エンディング。何度聴いても新鮮なのは何故?
the world - エスニック調のボイスに始まるイントロから一転して疾走が始まり、所々でバイオリンのリフが絡み付く展開が最高にスリリングだ。
key of the twilight - どんどんと高揚していくボイス主旋律の展開が絶品。一番好きな曲だ。
fake wings - 作品中でも出色のメロディ。 AC ギター中心のシンプルな伴奏がそれを際立たせてくれる。
b.t. - 切なさたっぷりのバイオリンが奏でる旋律には泣かずにはいられない。
sit beside me - 朝日が差し込む様な突き抜ける明るさを感じるピアノの旋律がすばらしい。
更に、サントラ2の方も相変わらずハイレベル。メロディの良さはこちらの方が少しばかり上だと感じるが。
実は本編アニメの方も観たのだが、これがまた作品に見事に融合しており、サントラとしても傑作なのだ。もう信じられません。神様に感謝しましょう。