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ドキュメント・コミュニケーションの全体観 下巻 技法と試合運び

価格: ¥2,940
カテゴリ: 単行本
ブランド: コンテンツ・ファクトリー
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「書くこと」と同時に「考える」ことにしっかり重点を置いている点が良いです。 ★★★★☆
下巻では、本書のメインテーマである「全体観アプローチ」の後半の2つ
(技法、試合運び)を解説しています。

上巻が原則と手順で、主に「ドキュメント作成において意識すべきこと」
であったのに対し、下巻は、徹底的に「実践」を意識した内容です。

そのため、上巻でも重要なポイントであったストーリー作りの部分では、
具体的なパターン例や、チャート(図表)の具体例を挙げています。
また、作成したドキュメントを評価する際の観点やフローも挙げています。

本書の良い点は、「書く」こと以上に「考える」ことにしっかりと焦点を
当てている点です。ストーリー作りの章は、ほぼ論理思考の解説です。
論理思考に触れる点は、ロジカルライティング関連の書籍でも同様です。
但し、本書は「空」「雨」「傘」フレームに徹底的にこだわっており、
上巻や姉妹書の「問題解決の全体観」も含め、主張に一貫性がある点が良いです。

また、考える(論理思考)に焦点を当ててるともに、問題解決にも言及しています。
これは、会社で取り扱う問題解決は、ドキュメント制作を伴うということが
著者の主張の前提にあるためです。これは正しいです。
ただ、この前提自体が、著者がコンサルタントであることが前提であるという
ことを意識しておく必要があります。
ここでの著者の主張は、ドキュメント制作の手順には、既に問題解決の
プロセスが組み込まれているということです。
つまり、ドキュメント作成においても仮説検証型のアプローチが重要であると
仰っています。

最後の章では、改めてドキュメントコミュニケーションに関する
無駄(つくる無駄、付き合わされる無駄)に言及した上で、それを解消するために
効率的にドキュメントを作成する方法を解説しています。

上巻のレビューでも書きましたが、本書のコンセプト自体は、
あらゆるドキュメントに共通して活用できます。
但し、実務上はパワーポイントでの資料作成がターゲットです。
著者も明示的にパワーポイントの使用を推奨されています。

パワーポイントで資料を作成する機会が多く、体系的にドキュメンテーションスキルを
学んだことが無い方にとっては、上下巻を繰り返し読み込めば、
ドキュメント(パワーポイント資料)の質は確実に向上すると思います。

一方、ドキュメンテーションスキルを学んだことがある方にとっては、
知識やスキルを再整理ができると思います。