天下無双の攻め!(ただし技術ありきであることが前提)
★★★★★
"佐々木ヒサト好き"な私でも最初は「何故これで勝負に勝てるんだ?」と思っていましたが…守備型&技術重視な人にこそ読んで欲しいと感じました。(実際自分がそうだったからです…苦笑)
『多少の危険を冒さずに、親のマンガンを手にしようなどムシが良すぎる』
『テンパイという最低限の土俵に立たなければ、自らのアガリもない』
『一枚の安全牌よりも一枚の有効牌(あくまで序盤〜中盤であり、他家リーチの場面"でも"ゴリ押しするという意味ではなく)』
などなど…感心させられっぱなしでした(※確かに、相手のリーチをかわし、危険牌を止め、回し打ってウマくアガる…っていうのが理想ですけど)
ヒサト的オリ時の基準についても述べています。
『親番トップでテンパイでも勝負する気のない手なら"アガリに執着せず"確実にオリる(相手が明確に一色手系の捨て牌だとか)』
『割に合わない勝負は極力避ける(例えドラがアンコでも)』
オリてないだけの麻雀?ご冗談でしょう…勝負に行く覚悟が多いだけに明確にヒサト的スタンスが確立されていることがわかると思います。
精神的な強さを与えてもらえる一冊ですが、どちらかと言えば戦術書であると思います。荒先生がヒサトに惚れ込む理由にも納得ですb
(※私の場合は攻めっ気が増えてうまい具合に作用したのかもしれません。攻守4:6から7:3になった感じですかね)
ヒサトが好きならどうぞ。
★☆☆☆☆
ほかにレビューを書いている人は「彼は降りないのではなく自分の考えがある」みたいな事を書いていますが、本当にヒサトは降りないだけです。ただ降りるときというのは、2軒リーチに挟まれたとき、相手が役満狙いのとき(白発をポンしてるなど)そんなものです。
この本の通りに麻雀をやっても、絶対にトータルでみてもプラスにはなりません。確実に負け越します。たしかに勝つときは馬鹿勝ちするでしょう。しかし負けるときはハコテンなどになるような初心者麻雀です。たしかに麻雀は無スジの牌をリーチ者に切り飛ばしても当たる可能性は低いです。リャンメン待ちなら2種類の牌以外はすべて通るので通ることのほうが多いでしょう。それで自分が相手のリーチをかいくぐり上がれたとしても、相手の手にぶち当たることも必ずあります。安い手でもゼンツッパな分、自分はかならず負け組みになります。
たしかに麻雀歴が長く上級者の人はこの本を読んで「面白いプロもいるなぁ」ぐらいに思いながら楽しく読めるでしょうが、初心者、または中級者の人はあまりこの本はおすすめできません。実際佐々木プロの対局をテレビなどでみてみても、半チャンが終わったあとかなりの凹みで負けているような映像しかみてません。馬鹿勝ちしたまま対局を終了するのはまれです。
ヒサトの場合途中で50000点超えしても、全然降りないので最後には結局ラスになったなどという試合もいくつも見てきました。
この本を読むなら、滝沢プロの本あたりを読んだほうが全然いいのでは?と思います。
(ヒサトプロの事すごく悪く書いてますが自分は凄く大好きです。><b)
攻撃的な姿勢
★★★★☆
生活がかかっていて絶対に負けられないという著者の攻撃的な姿勢が伝わってきた。相手が攻めてきても基本的にはおりず、より高得点を目指すために積極的にリーチをしかけていく。大事なのは相手に威圧感を与えてこの男には勝てないと思わせること、という著者の考え方には共感できた。麻雀の解説以外のエッセイも著者の生活の様子が具体的に描かれていておもしろかった。
こんな麻雀打ちたいです。
★★★★★
最初に言っておきますが、ヒサトプロは盲目的に”オリてない”のではないということ。
それは攻撃と守備の比率の問題であると思います。例えばヒサトプロでいうと、攻撃:守備が8:2或いは9:1という比率なのかもしれません。(文章中にも彼なりの”オリる”、”引く”、”攻守のバランス”という言葉が出てくることからもそれがわかります。)
本書は攻撃に絞って書かれたものであるため、”攻撃・守備が偏りなく平均的にできなくてはだめ”という持論の人には向かないかもしれません。但し麻雀に行き詰ってしまっている人や何かカンフル剤が欲しいと思っている人にはお薦めできます。
自分もこの本を読んで闘争心に火がつきました。
精神的支柱になりうる本
★★★★☆
この本で、牌効率・場の状況の対応を勉強したいというなら違う本をお勧めします。
この本はとにかく「リーチしてつも上がる」ことを重視する。
それはフリーで鍛えられた彼なりの行動様式なのであろう。
モンドでもラスの連続をとりながらも(四連続ラス?)決勝に残ったのは、(モンドの伝説として語り継がれるかも?)
「現状の得点に満足せず」
「得た点棒を資本にしてさらに点棒を稼ぐ」
といった哲学からであろう。
降りていないという印象を持つ人もいるだろうが、
たとえば3900リャン面テンパイで現物牌中抜きしているような打ち手よりはましであると思う。
最初に述べたが、この本で何切る・場状況に応じた何切るを期待しないほうがいい。
<初めて麻雀の本を買う人>は、東大式や超・科学する麻雀などから読むことをお勧めする。それを読んだ上で、スタイルつくりのためフォームつくりのために読む本と捉えるべきであろう。
私が確認した時点で2刷であった。
麻雀の本で2刷は比較的売れている部類のものだと思う。
この本は
第一章 勝利への執着
第二章 勝利への道筋
第三章 東風風のすすめ
第四章 実戦競技麻雀
第五章 実戦・フリー麻雀編
と章の間に総計してエッセイ4個+4問の何切るがある。
各ページの構成としてはテーマ→牌姿をあげて説明するといったパターンのものが大半である
現代麻雀の考え方がわかるし(寿人はメンバーの仕事をしていたし)、
なかなかとつげき東北の考え方に近い(寿人自身は流れ信者だと思っているようだが)ので
私は、麻雀の本の中でかなりおすすめな部類のものであると判断する。
「真剣」という漫画バージョンもあるので気に入った人はそちらも購入をお勧めします。