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戦略評価の経営学―戦略の実行を支える業績評価と会計システム

価格: ¥4,515
カテゴリ: 単行本
ブランド: ダイヤモンド社
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   大学レベルのマネジメント・コントロール・システムのコース、そしてMBAのマネジメント・アカウンティングおよびコントロールの選択科目レベルのテキスト。最新の調査と実例に基づき、マネジメント・コントロール・システムをまったく新しい視点から語った解説書。急速に変化を遂げるマーケットに対し、経営者が金融部門と非金融部門の両方で行うべきコントロールとは? 念入りに練り上げられた理論体系を用い、企業が確実に収益を上げ成長を遂げるためのビジネス戦略推進法を伝授した1冊。(Book Description, Amazon.co.uk)
マネジメント・コントロールに関する格好のテキスト ★★★★★
 本書は、マネジメント・コントロールで著名なサイモンズによる著。前著「「21世紀経営」4つのコントロールレバー」(産能大学出版部)とともに、戦略、事業管理、人的資源管理にかかわる多くのビジネス・パーソンにとって有益かつ新鮮な視点を与える良書だ。

 本書を特徴付けているのは、戦略や人的資源管理、組織内の個々人の反応を所与としたうえでマネジメント・コントロールの体系を示していることである。この特徴は、第1部「戦略実行の土台」に顕著であり、管理会計を取り扱う類書では稀有である。多くの管理会計関連書が、限られた事例にもとづきメリットを訴求して危機感を煽るが、戦略やヒトと業績評価・統制システムとの関係については「触れている」程度だ。本書では、業績評価・統制システムが、戦略実行のサポーターとして有効に機能するために、戦略の狙いや組織内環境等との整合性を如何に確保すべきかといった重要な視点を提供する。
 次に、業績評価・統制が人に働きかけるものであるとの原理原則の立場から、「人」モデルについても言及する。会計技術訴求を優先し、合理的経済人モデルに依存した(またはヒトを無視した)論者は多い。これに対して、業績評価・統合システムの効果をエコノミクス(インセンティブ、コーディネーション)および組織行動の両面から捉えた本書は貴重。この点については、ミンツバーグの「戦略計画」(産能大学出版部)との併読をお薦めしたい。
 第三に、管理会計の制度設計に際して検討すべき着眼点やフレームワークを提供する。計測管理する指標は、付加価値創造工程のインプット(先行)・プロセス・アウトプット(遅行)のどの段階を捉えるべきか、ドライバーは何か。どのステークホルダーを意識した制度体系とすべきか。誰に働きかけるべきか。基本的な事柄であるが、戦略の実行力を高めるために業績評価・統制システム設計において検討すべき課題が多いことを教えてくれる。
 また、本書では、ミンツバーグの記述に言及しながら、企図しない創発的な戦略と、管理会計のあり方についても言及する。業績評価・統制システムは、企図された戦略を所与として設計されるものである以上、また、「管理」のロジックを強く内包する以上、イノベーションとの相性は良くない。しかし、本書は対話型統制システムの観点から、イノベーションを誘引する統制システムについても果敢に論じる。

 管理会計が、戦略の体系を組織に根付かせるとともに、間違った方向にも推し進めかねない、非常に重要な存在であること、また、原理原則に則った制度設計が行われなければ管理会計も戦略もワークしないことが理解できる。伊藤邦雄氏が前書きに寄せているように、日本企業の再生にとって、業績評価・統制システムが果たす役割は大きい。

管理会計です。 ★★★★☆
「戦略評価の経営学」というと、何やら、新しいジャンルの響きがありますが、より適切なのは、副題の「戦略の実行を支える業績評価と会計システム」のほうでしょう。原著も、「Performannce Measurement & Control Sysytems for Implementing Strategy」です。

ということで、この本が扱っているのは、管理会計なんですが、管理会計とは、もともと、「戦略の実行を支える」ものですので、その意味では、残念ながら、新味はありません。

この本にバリューがあるとすれば、1つ1つの章ごとでは新味はないものの、関係する諸分野をまとめて1冊にしたことでしょう。「会計責任の視点での組織」、「戦略と財務をつなぐツールとしてのバランス・スコアカード」、「部門利益算定のための移転価格」、「予算差異分析」、「リスクの認識と把握」など、幅広いテーマを扱っています。

400ページもる本です。読みとおすのがきつければ、関心のある章から入って膨らませて行くという読み方もあるでしょう。

意外に、人事担当者にこそ読んで欲しい本 ★★★★★
企業において人事機能に求められるものが実務運営的なものから戦略的なものへと変わっていく中で、自分の持っているものと求められるものとのギャップに悩む人事担当者が多いと思う。この本は、ラインサイドからマネジメントを論理的に描いた本として非常に優れている。こういった本から学んでいけば、人事バカ、戦略バカにならずラインの人々に役立つ社内サービスを提供できる人事に近づいていける。素晴らしい本だ。
人気科目のテキストの名にふさわしい価値ある一冊 ★★★★★
企業が経営戦略を策定し、実行し、評価するという、いわゆる「マネジメントサイクル」の各場面でどのようなフレームワークやシステムを活用すべきかについて包括的に学ぶためには、大変に価値ある一冊だと思います。

経営戦略理論をひたすら展開するわけでもなく、経営の実態を無視した機械的な財務分析を取り上げるわけでもなく、まさに「戦略と会計の融合」というキャッチフレーズ(?)にふさわしく(むしろ「戦略と会計」より幅広く)、戦略の策定・実行と評価のためのシステム作りについてバランスよく展開されています。

戦略を実行する ★★★★★
冒頭にとてもいい比喩がある。自動車の運転に喩えて、「統制システム」はステアリング+アクセル+ブレーキであり、「業績評価システム」はダッシュボードのメーター類である。この本の中心となる「業績評価システム」「統制システム」を実にわかりやすく表現できている。伊藤先生はまえがきで「もう1つ」と言っているが、最も重要な特徴が「戦略」と「会計」の融合である。どちらかに興味を感じている人に勧めたい。