中国学者が日中の相違点を取り上げているエッセイ
★★★★☆
著者は、いろいろ小さな本屋エッセイを書いている方です。数年前のNHKの中国語番組で知りました。著者の専門の語法や単語の意味からの日中の違いを述べているのは説得力がありました。それ以外は、年齢差や地域差なども考慮しないと、単なる見聞からの判断なので、たまたまそうだったのではないかなぁ、と感じました。中国政府やエリートと一般の中国人との差が大きいのか、つきあう相手で異なる国なのかなと感じます。日中以外の国と比較されている訳ではないので、視野は狭いと思いました。しかし、著者の表現は、裏がありそうで、ほんとのところはどうなのかな。西洋よりも早く文明も哲学も成熟していたのに、国際社会の一員として発展途上のなのかな。そう言えば、最近のBusiness Weekに中国での牛乳の消費量についての小さな記事があり、本書の内容を思い出して、ちょっと笑えました。
理解する事の大切さ。
★★★★★
私は中国に留学経験がありますが、この本を読んで自分がどれだけ色々な事を見逃していたかを痛感しました。
多方面から捉えた日本と中国の認識の違いに、なるほどそうだったのか!と感心する所が多々あり面白くて一気に読破しました。
出来れば留学前に読みたかったなぁ。
お互いの認識の違いを理解する事によっていらない誤解を無くし、少しでも日中友好に繋がればいいと思います。
ただ真面目に分析しているだけの本ではなく、ところどころに散りばめられた相原先生のニヒルな笑いが面白くて、今後中国に留学する方はもちろん、中国語を学んでいる方、中国に関心がある方・・・色々な方におすすめです。
中国人へのイライラが納得に変わる!
★★★★★
主に中国語の語学参考書で親しみのあった相原先生が、今回は文化に関する書を著されました。
中国語に関連した文化について、相原先生はこれまで参考書やWebサイトのコラムでたびたび紹介されていましたが、本書では、中国語を学ぶ際に併せて知っておきたい文化の相違について、実話に基づいて、短編で読みやすいエッセイ形式で説明されています。
私自身中国に数回の留学経験があり、その場で学んだり/誤解したり、苦戦しながら理解していったことが、本書では、相原先生の気取らない表現により柔軟に分析されており、納得する面が非常に多かったです。
これまで中国に行ったことがない人も、中国人に接しているもののなかなか相互理解を得られない人も、日常の小さな習慣から国全体の風習まで広範にわたり、中国/中国人に対するイライラが納得に変わると思います。
日本人のものさしを中国人にあてはめるのではなく、日本人をも客観的に捉え、中国人を理解するのに最適な書物と感じたので★5つです。
中国のフシギ…解決 納得できます!!
★★★★☆
著者は語学の専門家ですが、読者は中国語の心得がなくても大丈夫。
中国の友人と・・・???、中国人の親戚がいて・・・???、中国を旅行してみて・・・???、取引先の中国の会社と・・・???など、日本人が「あれっ?」と感じる中国のフシギをユーモラスに解説してくれる書物です。目からウロコもののエピソード満載でした。
読後の感想として、内容は大満足でしたが、書き下ろし原稿でないためか文末表現がまちまち・・・少し気になりました。そのため、辛口★4つです。
遠くて近い隣人「中国」を理解する上で、肩肘を張らずに気楽に読み通すことのできる日中異文化コミュニケーション論です。