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変われる国・日本へ イノベート・ニッポン (アスキー新書)

価格: ¥756
カテゴリ: 新書
ブランド: アスキー
Amazon.co.jpで確認
技術にかたよらないイノベーションの本だが,やや発散的 ★★★☆☆
著者は技術にかたよらないイノベーションの必要性をうったえている. さまざまなイノベーションについて書いている本というと,ドラッカーをおもいだす. だが,この本はイノベーションを分析するよりは,それに関連する日本や世界のさまざまな話題をならべて,読者にかんがえさせようとしている. 内容は 「イノベーション」 ということばでまとめられてはいるものの,いささか発散的であり,ちょっと印象にのこりにくい.
トライ&エラーを許さない社会 ★★★☆☆
 変化の激しい社会においては、ベストエフォートでトライ&エラーを繰り返して良いモノを残していけば良いのだけど、日本人は几帳面すぎるのか失敗を許さず、リスクも取らないというのが主な主張。
 確かに、外国人と接しているとえらくいい加減だなと思うことが多々ある。ただ、それでもしっかり社会は回っており、日本人があれこれ細かくチェックを入れることは、品質という点では良いのかもしれないけれど、社会全体のコストを高くしてしまっているよなと思う。
 「世界一うるさい消費者」がハイクオリティな製品を作ってきたのは事実だろうが、日本市場では一番でも世界市場も視野に入れたときに「性能が良いのだから売れる」的な発想だと「使いもしない高機能はないけど、安い製品」に勝てるのかなという心配がある。日本人のうるささが、国内で仲良く共倒れということにつながらないかと思った。
坂村教授、存分に思いを語る ★★★★★
著者の坂村教授は、こちらのアスキー新書の出版から4ヶ月後に、
岩波新書から「ユビキタスはとは何か」と言う本を出している。
それら双方の本を読んだ後にこのレビューを書いているが、
実はこの2冊はかなり内容がかぶっている。
2冊のうち「どちらか?」と言うことであれば、圧倒的にこちらの本がお勧めで、
この本を読めば、岩波版を読む必要性は薄いと思う。

岩波版がかなり堅く学術に寄って書かれている一方で、
こちらのアスキー版は、著者の思いを自由かつストレートに表現しているぶん、
我々読者の側にもその熱い思いがひしひしと伝わってくるのだ。
全体としてのまとまりは欠けているかもしれないが、
明確に広い層の読者を対象と考えたのであろう、
パラグラフは短く区切られ、「読み易さ」には相当に配慮されている。

著者は、情報技術の最先端の研究をしているからこそ、
現在の日本の制度上の問題を痛切に感じ、その思いをまずぶつけている。
並みの学者なら「日本はダメだ!アメリカなら・・・」となってしまうが、
著者はうわべだけのアメリカ追従を厳しく戒める。
我々が抱える、本当の問題点、その改善策、目指すべき未来を、
ここまで明確に示した本は、他にそうはないだろう。

答えを明確にだしすぎている分、
ここに書かれたことが100%正解と言うこともありえず、
著者の主張を鵜呑みにしてしまう危険かもしれない。
だが、ただ現在の制度や政治を批判するだけでなく、
「自分自身は何が出来るのか?」を考え、さらに実行できる人にとっては、
実に貴重な「考えのヒント」を与えてくれる本である。
人生のインフラとしての「勉強」 ★★★★★
勉強を始めるに遅すぎるということはありません。
いくつになっても意義はあるんだと思います。
江戸時代の儒学者佐藤一斎はこう言っています。

  若くして学べば 壮にして成すところあり
  壮にして学べば 老いて衰えず 
  老いて学べば 死して朽ちず

それぞれの年代に学びが必要であり、それぞれの年代の学びの意義が違う、ということですね。
若い頃の学びは、壮年になって成功するため。
壮年時の学びは、老年になっても現役で活躍し続けることができるように。
老人の学びは、死んだ後もその精神がこの世に残るように。

ということは、その年代年代の学びの意義を考えると、勉強を始めるに遅すぎることもあるってことです。
勉強にはその意義、目的に応じた「適期」というものがあるんだ。
壮年になって成功するためには、やはり若いうちに学んでおかなくちゃいけない。
老人になっても元気でいるためには、壮年期にちゃんと勉強しておく必要がある。
死んでからも誰かから評価されるには、死んじゃってからでは遅すぎる。

特に若いときに学ぶべき「基礎基本」は重要です。
基礎基本がないと、壮年期の学び、老年期の学びも成立しなくなってくるからです。

トロンの開発者坂村健さんはこう言います(『変われる国・日本へ』アスキー新書¥720-、34p)。

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これは私からのアドバイスですが、そういう一芸に秀でた人もある程度の成功を収めたら、改めて勉強したほうがいいと思います。
実際米国では、小さい頃からコンピュータばかりやっていて「変な奴」と言われ学校ではのけ者にされ、大学にも通わず、しかし成功した人間が、最後にこう気付くことがあるそうです。
「やっぱり体系的に勉強し直さないと、わかっていないことがたくさんある」
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体系的な勉強、すなわち基礎基本は、自分を進歩させていくために必ず必要になるものなんですね。
基礎基本の重要性に気付いたときに、すぐ学び始められるかどうかでその後の人生が決まってくる。
すぐ学び始めるためには、基礎の基礎である「読み書き計算」の力は必須です。

小学校4年生頃までに習う事項です。
漢字1000文字程度を自由に読み書きできる力、四則計算を現実に当てはめて使える力です。
読み書き計算は新たなことを学ぶための「道具」なんだとぼくは思っています。

岸本裕史さんは読み書き計算の力のことを<学力の基礎>と呼んでいます。
どんな学力を身に着けていくかはその目標ごとに人それぞれでしょうが、それらすべての基礎となる学力。
それが読み書き計算という学力の基礎なんだと思います。
視点の広さ ★★★★★
本文は140ページ程度であるにもかかわらず、内容はとても示唆に富んでいて面白い。端的に問題点を指摘し整理を行い、改善案を提案する。その子気味よいテンポに一気に読まされる。

イノベーションをキーワードに大局的に物事をすえて論じている。