タイトル通り

前回までのカラーを前面に押し出した画集ではありません。
恐らく購入希望の皆さんが望むであろうFFシリーズに於いては
その殆どが線画による所謂、美術設定、線画になります。
草薙３の様な迫力あるカラー背景画を期待していると肩透かしを食うでしょう。

しかしながら、注目すべきはカラーではなくモノクロのその線画です。
美しく綿密に描き込まれたデザイン画。
FFシリーズの壮大な世界観が生まれるその瞬間を垣間見る事が出来ます。

個人的なお気に入りはFF９のデザイン。
直線が全くと言って良い程なく、
とてもファンタジックで絵本の様な可愛らしく美しい線で描かれています。
ここでジタンやビビが暴れまわったと思うと感慨深いものがあります。

といった感じで線画によるデザイン画にはその素晴らしさを十分に感じる物の・・・
『カラー背景画ももっとたくさん見たい！！！！!』
というのが本音です。

草薙さん
次があるならそこんとこ宜しくお願いします。
次回もまた素晴らしい背景画を期待しています。

かつてSQUARE ENIXは国民的RPGであるFINAL FANTASY VIII〜X発売直前に
世界観やモンスター、キャラクターなどの設定資料を満載した
フルカラーのVジャンプムックを発売しており、その斬新なデザインと
織り成される世界観の奥深い美しさに全国の読者を酔わせたものです。
それらを担当した会社のひとつである草薙がこの度
紙質が良く、印刷状態の良い大判で背景画集を出したと聞いて、
並々ならぬ期待をこめて当書籍を購入したのですが、はっきり言って期待外れの出来でした。

128頁という薄さ、収録点数の少なさといったヴォリューム不足もさることながら
内容が殆どモロクロの線画であり、カラーの背景画は数えるほどしかありません。
(しかもそのうち大部分がFRONT MISSION3、The BouncerなどSF系のもので
FINAL FANTASYシリーズのカラー背景は合計10ページのみ)
せめて同じ背景画にしても、モノクロ線画だけを掲載するのではなく
フルカラーCG化されたゲーム内の背景写真を併載してくださった方が
線画の方だけではわからない色彩や質感が理解できて良かったのですが…

ともあれ、この内容では600円程度が妥当な価格だと思います。