これからの日本の財政問題(赤字,貧困と社会保障,少子・高齢化)に詳しく
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財政学,と銘打っているものの,社会保障の財源,地方政府の問題(分権化,財政再建,公共サービス),少子・高齢化とそれに伴う国・地方の役割,年金問題,財政赤字などなど,これからの日本の経済・生活を考える上で避けて通れない問題を網羅していて,大変興味深く読みました。
著者の一人が『生活保護の経済分析』で2008年度日経・経済図書文化賞を受賞したのをきっかけに本書を手に取りましたが,その特徴か,「生活保護」への考察も含まれています。日本の貧困問題を考える上でも参考になると思います。
最後の章は,日本の財政赤字の問題に焦点を合わせて,この問題をどう考えたらいいのか,今後どうなるのか,どうすべきか,が検討・説明されています。
読みこなすための必要な知識はすべて前半で網羅されていましたので,この1冊で日本の財政・経済・生活にまつわる色々な問題を考える示唆を得られます。