シンプル・プラン
価格: ¥2,520
あるバンドについて知りたければ、付き合っている仲間を見れば大抵のことは分かる。シンプル・プランと親交のあるミュージシャンといえば、グッド・シャーロットにブリンク・182。これでこのグループのデビュー作がどんなサウンドか、おおむね予想はつくだろう。もっとも、曲名が「I’m Just a Kid」、「The Worst Day Ever」、「God Must Hate Me」とくれば、このカナダのポップ・パンク集団が、人口統計的に見て数が安定している若年層をターゲットにしているのは明らかだ。ジャケットを飾っている半裸の女の子たちについては、とりあえず気にしなくてよい――ブリンク・182のようないやらしいダブル・ミーニングは、ここにはまったく出てこない。フロントマンのピエール・ブーヴィエによる歌詞の内容は、学校をさぼったり、パパの車をぶつけたり、まったく面識のない女の子たちに熱を上げたり、というもの。「毎日が史上最悪の日なんだ(Every day is the worst day ever)」とブーヴィエは涙ながらに歌っている。ただし、音楽自体に陰気なところはまったくない。「I’d Do Anything」は、グリーン・デイばりに勢いのあるゴキゲンな曲。一方、「When I’m With You」は妄執と傷心の物語だが、ランシドよりはゴー・ゴーズに近いスタイルだ。年季の入ったパンク・ファンにとってはあまりに青少年向けなので毛嫌いされるだろうが、新世代のファンには楽しめるはず。(Louis Pattison, Amazon.com)