ベテラン俳優の演技が素晴らしい
★★★★★
ダスティンホフマンの哀愁のあるコミカルさ、エマ・トンプソンの自然な演技が素晴らしい作品。地味ですが、こころ温まる映画です。
もうひとつのみどころは秋のロンドン。古い町並みと緑〜結構意識して撮影しているようで、綺麗な映像を楽しめます。
さりげないというより、あっけないラストかも
★★★☆☆
全体的に「脚本がよく練れていない」という印象の作品。エマトンプソン×ダスティンホフマンで「のみのカップル」。ハリウッドきっての大女と、チビ男の二人が並んで歩いている姿であるが、妙に似つかわしい。ま、ダスティンホフマンのような、男の中の男、本物の役者になるとああいうもんか。「この人は背が低くて、チビであるということは世間一般ではマイナスなのだ」・・・という基本事実すら忘却してしまう。
原題は“Last Chance Harvey”。最後まで観ると「なるほど」、しかしこれが最後のチャンスだ!と気がついたときのダスティンホフマン(ハーベイ)の強引さ。あんなに強引な男がニューヨークで長年、ヤモメ暮らしをしていたという事実のほうがかなり信じられないのだが・・・。それに自分が言いだした待ち合わせの時間の直前に不整脈でぶっ倒れ、携帯は持っていないわ、不整脈の薬は本国に忘れてくるわ、あろうことかエマトンプソンの連絡先も聞いていないわ、いくら行きずりの恋でもありえないだろうの連続。脚本を書く段階で、キャラの設定を突き詰めて行わないと、わたしのよーな不注意な観客が観ていても、「ん???」というマイナーなエピソードの連続。あっけない。
淡くてあったかい幸せ気分。
★★★★★
ダスティン・ホフマンとエマ・トンプソンが贈る、ほのぼのしたやさしいハートフルドラマです。
ダスティン・ホフマン演じる主人公ハーヴェイの名前より、原題は”Last Chance Harvey”となっており、まさしく、ラストチャンスにかけるのです。
過去の様々なこと、つまり幸せな家庭や結婚し旅立つ娘のこと、それに夢を描いていた仕事のことは、すでに過ぎ去りし。
ハッと気がつくと、こころに大きな穴がぽかんと空いたような気分。
何にもないところに、はたまた何にもなく過ごす女性との出会い。
第二の人生とは、混沌から、何かのきっかけがあって芽生えていくもの。
お互いが寄り添い、さりげなく共有し共感することにより、分かち合える時がきたなら、それは”新しい人生”なのかもしれません。
燃えるようなアツい恋ではなく、あくまでも相手を愛おしく思うメンタルなおとなの恋。
この作品は、ロマンスグレーの映えるマイルドなロマンチックドラマであり、ダスティン・ホフマンの魅力により、清清しく包み込む温かさを感じます。
とってもシアワセになった気分を満喫することと思います。