プロヴィデンス再び
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漫画Xアストレイの主役でライブラリアンとして蘇った(?)プレア・レヴェリー専用機ニクスプロヴィデンスです。
プロヴィデンスは元々SEEDのラスボスとしてかなりボリュームある機体でしたが、このニクスはわずかな追加パーツでよりボリュームアップし(武装の位置を変えただけと言う批判がありますが個人的には気にしない)、VSアストレイシリーズでも特にシルエットの変化が大きく、標準サイズのMS(全長18m前後)の中で最大級のボリュームになっていて各武装の発射体勢は迫力満点。Xアストレイ時代のプレア(本人かコピーか同型クローンかは不明)の戦闘スタイルを推し進め、ドラグーンシステム以外ほぼ武器が無い(頭部バルカンすら飾り)というアンバランスさも外伝らしくて◎ 武装変化以外にも、足首に新パーツを追加し、顔もクルーゼの仮面を模した意匠からレジェンドに似たものに変更、カラーリングもグレーから薄グレーのトリコロールカラー(初代ガンダムとは赤青逆転)に変更し悪役っぽさが薄くなりました。腕の稼働域が狭いですがこの機体には腕こそ飾りなので良いでしょう。
原作VSアストレイは読んでいませんが、かつてのライバル、カナードとの対決はあるのでしょうか?あるとすればドレッドノートイータ(Xアストレイ換装型)も1/100化して欲しい。Xアストレイは1/144HG化されてるし、完全新規の機体を出しても良いと思いますしね。
一族によって隠された技術
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一族によって隠された技術。
機動戦士ガンダムOOiのイノベイド。機動戦士ガンダムSEED VSASTRAYのカーボンヒューマン。
そして、ライブラリアン/プレア・レヴェリーもクローンなら、一族はDNAキャップ(テロメア)という鍵を隠しているのでしょうか?
DNAキャップ(CAP) NHK サイエンスZEROの前身番組 NHK サイエンスアイ(アイ/i/虚数/マイナス1)より引用。
常識を疑う技術。
リアルでユーレン・ヒビキを超える科学者がいます。
童心を取り戻……せそうな?
★★☆☆☆
幼少の頃、プラモデル製作において設定を大きく無視した、無関係なパーツ同士を組み合わせて遊んだ記憶があるのですが、
このキットはまさに、その当時の思い出を呼び覚ましてくれる存在でした。
過去にも旧キットに新規パーツを組み込んだ製品は有りましたが、それらは決して発売当時の印象を感じさせない、
新規キットと比べても見劣りのしない様に工夫を施されたパーツ構成となっておりました。
けれど、このキット……というより、この「ヴァーサスアストレイ」シリーズはそれらとは明らかに違う施しをされているようです。
基本的にはニクス用の新規パーツが付属し、それらは完成させるために必要不可欠な存在ですが、
その一方で不要なパーツも少なく抑えられております。
それ故に旧キットの流用パーツをほぼ全て使用する為に全体の印象は、元のデザインであるプロヴィデンスと
あまり変わらないという完成度です。
旧キットの特徴であった背部、スカート部のドラグーンユニットをそのまま肩へと移動し、
空いた背部に一部新規造形のドラグーンストライカーを装備。
個人的にはドラグーンユニットを不要パーツとして処理すれば、少なくとも旧キットとの差別化が図れたのではないかと思うのですが、
配置のみ変更しただけですので正直、変化は感じられません。
また、設定上強化されているという足首の追加パーツも、その説明から「可動部が増える」と捉えていたのですが、
実際は「ただ延長されたのみ」という状態。
およそ5年も前のキットが新規パーツを追加した事でどのような変化を遂げるのかと期待していたのですが……。
成形色の違いが旧キットとの差別化に貢献しようとしている事は間違いないのでしょうが、
やはりドラグーンユニットという"記号"がその貢献を妨げている様にも感じます。
(尤も説明書の一文を読む限りですと、デザインを変化させない事に意味があるようですが……只の言い逃れという気も)
ですが、今後購入を予定されている方への参考としてのレビューとしては評価を低くさせていただきますが、
個人的にはこういった組み替え流用キットは嫌いではありません。
元キットの発売当初を懐かしみながら組むのも良いですし、最新キットと比べてバンダイ社の技術が歳月をかけて
どれだけ進んだかを知るのも楽しいです。
ですので、前述のような組み替え遊びが今でも好きな方に限定すれば、満点評価を与えたい所です。