初期
★★★★☆
1stから約6年を経てのソロ2作目。
Hall & Oatesが残した数多くの名作のなかでも「Abandoned Luncheonette」等初期の生音を活かしたブルー・アイド・ソウルに近いサウンド。
1stのファンキーなトラックやロックン・ソウルなトラックが入り混じったアルバムに比べると全体的なまとまりも感じられるしJohn Oatesならではの心優しいソウル感や古き良きソウル、ゴスペルへの深い愛情、人間味溢れるリリックやメロディがとっても素敵なアルバム。
Jed Leiberとの共同プロデュース、Sam Bush、Bonnie Bramlett等々今のアメリカンルーツを支える強力なゲストも参加。
円熟のセカンドアルバム
★★★★☆
前作「PHUNK SHUI」はジョンの敬愛するファンクミュージックを織り交ぜた作品でしたが、今回のアルバムは、ホール&オーツの初期の2枚のアルバムのプロデューサーであったアリフ・マーディン、同アルバムで特にジョンの作品にギターで参加していたブルースギタリスト、ジェリー・リックらに捧げられていることからもわかるように、ホール&オーツの初期を彷彿させるアコースティックでソウルフルなアルバムになっています。前作同様ジェド・レイバーの助力を得て、渋い演奏がバックを盛り立てます。女性ボーカルとの掛け合いもあり、さらに円熟味を増したジョン・オーツサウンドがここにあります。ささやくようなジョンのボーカルは、音楽、そしてこれまで支えてくれたすべての人々への愛情に満ち溢れています。「1000 Miles of Life」のタイトルに込められたのは、ジョンがこれまで歩んできた人生に対する感謝の気持ちなのではないでしょうか。また、このアルバムには、ジョンがこれまで歌い続けてきたベターワールドへの願いもすばらしい曲として結実しています。・・・青い鳥はどこに行ってしまったんだろう、空はカラスで真っ暗だ。でも僕らは闘い、祈るんだ。世界は必ずよくなると・・・「RAVENS」より。混迷の時代の灯として、心深く浸み込む全11曲は、とてもパーソナルなジョンからのプレゼントです。