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図説 世界古地図コレクション (ふくろうの本)

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 河出書房新社
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美しく価値ある世界古地図の魅力を余す所なく紹介した書物 ★★★★★
世界古地図の魅力は、作成者や作成した時代の世界観が如実に表れているところでしょう。大航海時代の西欧諸国が、競って未知なる世界に船出して、多くの情報をもたらしたことにより少しずつ世界の全容が見えてきました。
本書の編集もその作成の変遷順に紹介してありますので、まさしく世界の広がりと共に地図もその空白部分を生めていく過程が見て取れました。

編者・三好唯義氏は、関西大学大学院博士課程後期単位取得し、博士(文学)の学位を持つ、執筆時神戸市立博物館学芸員の方です。

神戸市立博物館は、多くの世界古地図のコレクションを所有している博物館です。常設展示でも数点拝見することが出来ますが、本書の地図も所蔵先が記載されていないのは神戸市立博物館のものですから、その充実振りを改めて知るところとなりました。

本書の体裁として前半は76頁にわたってカラーで紹介されています。宮内庁三の丸尚蔵館所蔵の「万国絵図屏風」は、見開き+折りこみで屏風の珍しい図案を紹介しています。この時代に書かれた古地図の特徴の一つとして、世界の人物図を周辺に配置しており、世界の王侯の姿が描きだされています。またそこに描き出かれている世界の多くの都市図も紹介されていますので、相当価値ある魅力的なものだと感じました。駿府が注目されるところから、編者は、徳川家康、ポルトガル、キリシタン、というキーワードの重要性を指摘しています。

後半は、歴史地理を専攻された編者の古地図にまつわる魅力的な論考が紹介されています。具体的に取り上げるには字数が足りませんが、「地図屏風は壮大な東西文化交流の語り手」とする箇所も含めて知的好奇心を満たしてくれる書籍でした。