支那游記: 芥川龍之介の中国旅行記
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芥川龍之介の中国旅行記『支那游記』!
国会図書館所蔵本にもとづき画像で復刻
Kindleアーカイブと違う点はHTML目次がついていることです
大正14年(1925)、芥川龍之介が大阪毎日新聞の企画で大陸を旅行したときの文章です。当時の上海を牛耳っていた西洋人の様子や、民間の舞台のありさま、さらには後の満洲国初代国務院総理鄭孝胥(当時は一介の清朝遺臣)との会見まで1920年代中国社会の一面を芥川龍之介がレポートしてくれます
---芥川龍之介による自序---
「支那游記」一巻は畢竟天の僕に惠んだ(或は僕に災ひした) Journalist 的才能の産物である。樸は大阪毎日新聞社の命を受け、大正十年三月下旬から同年七月上旬に至る一百二十餘日の
間に上海、南京、九江、漢口、長沙、洛陽、北京、大同、天津等を遍歴した。 それから日本へ歸った後、「上海游記」や「江南游記」を一日に一回づつ執筆した。「長江游記」も「江南游記」の後にやはり一日に一回づつ執筆しかけた未完成品である。「北京日記抄」は必しも一日に一回づつ書いた訣ではない。 が、何でも全體を二日ばかりに書いたと覺えてゐる。「雜信一束」は畫端書に書いたのを大抵はそのまま收めることにした。しかし僕のジヤアナリスト的才能はこれ等の通信にも電光のやうに、――少くとも芝居の電光のやうに閃いていることは確である。
大正十四年十月 芥川龍之介記
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題字
献辞
自序
目録
上海游記 1
- 一 海上 3
- 二 第一瞥(上) 7
- 三 第一瞥(中) 10
- 四 第一瞥(下) 13
- 五 病院 17
- 六 城内(上) 21
- 七 城内(中) 24
- 八 城内(下) 27
- 九 戯臺(上) 30
- 十 戯臺(下) 34
- 十一 章炳麟氏 40
- 十二 西洋 44
- 十三 鄭孝胥氏 48
- 十四 罪惡 53
- 十五 南國の美人(上) 57
- 十六 南國の美人(中) 60
- 十七 南國の美人(下) 64
- 十八 李人傑氏 69
- 十九 日本人 73
- 二十 徐家滙 77
- 二十一 最後の一瞥 83
江南游記 87
- 前置き 89
- 一 車中 92
- 二 車中(承前) 94
- 三 杭州の一夜(上) 96
- 四 杭州の一夜(中) 100
- 五 杭州の一夜(下) 104
- 六 西湖(一) 108
- 七 西湖(二) 113
- 八 西湖(三) 117
- 九 西湖(四) 121
- 十 西湖(五) 126
- 十一 西湖(六) 129
- 十二 靈隱寺 133
- 十三 蘇州城内(上) 137
- 十四 蘇州城内(中) 142
- 十五 蘇州城内(下) 140
- 十六 天平と靈嚴と(上) 150
- 十七 天平と靈嚴と(中) 154
- 十八 天平と靈嚴と(下) 160
- 十九 寒山寺と虎邱と 165
- 二十 蘇州の水 170
- 二十一 客棧と酒棧 174
- 二十二 大運河 178
- 二十三 古揚州(上) 182
- 二十四 古揚州(中) 186
- 二十五 古揚州(下) 190
- 二十六 金山寺 194
- 二十七 南京(上) 198
- 二十八 南京(中) 203
- 二十九 南京(下) 207
長江游記 213
- 前置き 215
- 一 蕪湖 216
- 二 遡江 220
- 三 廬山(上) 225
- 四 廬山(下) 228
北京日記抄 233
- 一 雍和宮 235
- 二 辜鴻銘先生 238
- 三 十刹海 241
- 四 蝴蝶夢 243
- 五 名勝 250
雑信一束 255
奥付