ラストが今一つ物足りない…。
★★★★☆
損料屋(現代で云うところのレンタル業)を営む
血の繋がりのない姉弟のお話し。
姉・お紅、弟・清次、そして大店の長男・佐太郎、
三人のラブストーリーが全体の根底になっています。
長い年月を経てつくもがみとなった品々達が姉弟とは
会話を交わさずとも心が通じ合っていて
陰ながら応援している様がほほえましいです。
そしてあちらこちらに貸し出されては大活躍!
ただお紅に惚れた佐太郎と清次の結末は…。
感激?の再会であったはずなのに無視とは…、
拍子抜けで少しガッカリしました。
「しゃばけ」より入り易かったです
★★★★★
「しゃばけ」の主人公が「妖の血を引いた大店のお坊っちゃん」と一般人とは掛け離れた設定であるのに対して、「つくもがみ〜」の主人公は、小さなお店を商う姉弟という設定で、入りやすく感じました。スーパーマンな妖の登場もありません。ファンタジー度は「しゃばけ」の方が上ですが、少し大人な内容になっているかと思います。畠中さんのほのぼのワールドも堪能できますし、あまりファンタジーが得意でない方にはこちらの方がお薦めです。
形あるものへの愛しみを感じました。
★★★★★
‘しゃばけ’シリーズが大好きで、付喪神達との交流をこの作品でも
楽しみにしていたのですが、少々違いましたね。
読み初めは、主人公の二人の姉弟(血の繋がりはなく、物語の進行のポイント)と
二人のお店にいる付喪神とが直接、話さない事に違和感を感じたのですが、
読み進むうちに、あ〜、直接話さなくても繋がっていると分かって嬉しくなってきました。
付喪神は神なので尊大な態度なのですが、未熟な若い二人をなんだかんだと文句を言いながらも
助けていて、姉弟も品物である付喪神達を時々腹立たしく思いながらも大事にしている感じが
凄く微笑ましくて、やはりほんわかして畠中さんワールドだなと思いました。
どんな物にも命があり、魂がこめられている。物は大切にしないとな〜と感じました。
しゃばけとは違う
★★☆☆☆
しゃばけシリーズが大好きなので楽しみにしていたのですが、残念ながら期待ほどではなかったです。
軽い読み物としては十分と思いますが‥。
人とあやかしとの境界線
★★★★☆
「しゃばけ」シリーズとはまた違った味わいです。
「つくもがみ」がそもそも何たるかを知っている人からすれば,その扱い方にやや物足りなさを感じるかもしれません。もっと妖しさを強調して欲しい,と。
しかしここは,畠中さんお得意の「ほんわか」に味付けがされた世界観を楽しむのが得策というものです。
構成も短編仕立てとはなっていますが,最後に向かって徐々に謎解きがなされるようになっていて,読者を飽きさせません。
ただ,大団円を迎えるにあたって,結末が予想の範疇であること,また,やや単調であることが残念です。さらに,説明口調が気になるのですが,これは短編仕立てという制約上難しいところですね。
個人的な欲を言えば,つくもがみたちの描写をもっと詳しく描いて欲しかったところです。
ともあれ,作者の世界観は色濃く表れているので,畠中ファンにとっても,また初読者にとってもお薦めです。