三味線が奏でる風林火山の音色は見事
★★★★☆
風林火山のサントラが2枚発売されてるのですが、私は完結編のほうを購入しました。
メインテーマである「風林火山」の豪快さはさることながら、
他の楽器で奏でられる「風林火山」も違う面として面白みを感じました。
特に、津軽三味線の強弱が武士の心の琴線のように感じられます。
全体的に上杉軍の音楽が多いので、上杉謙信が好きな人は完結編のほうがいいのかも…。
留意事項
★★★☆☆
今回の「完結編」に収録の楽曲は、全て東京室内楽協会が招集した室内楽団により演奏されたものである。
必然的に、ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団を起用した前作と比較して、規模感において遜色があることは否めない(1曲目の演奏はNHK交響楽団)。
また、収録作品の大部分は、心理描写を主眼としたもので、前作に収録されていた戦闘シーンのための楽曲は非常に少ない。
内容的には、実力のある作曲者によるものであるだけに、それなりに楽しめるが、ただ、前作のような管弦楽作品としての充実を期待すると裏切られることになるだろう。
その意味では、「完結編」は、あくまでも、前作の収録作品を補完することを意図するものであると認識するべきであろう。
購入の際には、このあたりのことに留意されたい。
1枚目と悩むなら、この完結編がマジお薦め!
★★★★★
風林火山のサントラ2枚で購入を悩んだら、こちらの完結編を推奨する。
収録曲の素晴らしさとともに、CDとしての完成度も極めて高い。
特に、千住真理子氏の奏でる本編後の紀行のテーマは素晴らしい。
この1曲だけでも、購入する価値はある。
収められた曲は、越後編とも言うべきドラマ後半部分のサントラがメインだが、
風林火山の世界観は、むしろこの完結編の方に表現されている様に感じられる。
「戦」と「ひとの心」を感じたければ、完結編。
「平和」と「ひとの営み」の世界なら、1枚目である。
風林火山BGM集二枚目!
★★★★★
大河ドラマで二枚目の音楽集が発売されたのは多分風林火山が初めてでしょうか?
ドラマも後半になると勘助とリツ(伝兵衛太吉含む)の家庭模様や上杉軍のエピソードと共に
音楽も大幅に増えて期待していましたがやはり二枚目もよかった!!
前半は叙情的な音楽、後半は上杉(長尾)軍のテーマが編集されています。
特に31曲目の「上杉軍出撃!」のテーマは勇壮でこの曲が無ければ
あの小田原城前で悠々と酒を飲む景虎の名シーンも面白みが半減したでしょう。
また21曲目、「ひらめく勘助」は勘助とリツのコミカルで微笑ましいシーンに
良く使われまして印象深いです。
それほど作品世界と繋がった名曲ばかりが二枚目も収録されています。
収録されなかった曲(村の足軽の別バージョン)もありますが
予想外のOPの孫子の勘助ナレーションを収録してくれただけでも多謝。
ここまで作品世界に深みを与えてくれた音楽を作ってくださった千住氏にも感謝です。
まさしく、完結のために。
★★★★★
大河をじっくり見終えた今、「風林火山」の人間ドラマ場面にふさわしい、
これこそが、本命のSoundtrackだと思えます。
勘助のテーマとも言える、「戦は我が人生の如し」、
そして、景虎のテーマ、「越後の毘沙門天」「景虎と毘沙門天」、
その景虎の神なる現れと符合する「上杉軍出陣」
そして、戦国のはかなさを想う、「はかない灯り火」
実に、今も、脈々と、見たもののこここの中にドラマを息づかせてくれる、
実に、登場人物へ哀愁を奏でる曲なのです。
そして、他の曲も、ドラマの場面を熱く思い起こさせてくれる曲ばかりです。
とにかく、今、終えようとしてる「風林火山」を視た人たちにとって、
心の鎮魂曲と言えるのではないでしょうか。
総じて、僕にとって、「風林火山」は、初めて、1年を通して、
紛れもなく、最後の最後まで、熱く見られた大河でした。
このことは、少なからず、この勇壮且つ哀愁なSoundtrackが一役を担っていたことは言うまでもありません。
故に、改めて、この風林火山に現れる道鬼こと山本勘助晴幸が想い、熱く、静かに、心に刻むことができました。