いよいよ、物語は佳境に、これからなのに・・・・
★★★★☆
土方歳三、幕末の剣士、「名を歴史に残すよりは、漢として血をたぎらせたい」。多摩の喧嘩屋「とし」が剣士として新撰組を組織。いよいよ京で活動を開始した。組の中にはまだまだ組織として不安定な部分があり、組長の芹沢は飲んだくれては暴れているし、新見錦は女遊びに夢中。肝心の近藤勇も自分が偉くなった感じがして、横柄な態度を取り、元試衛館の連中からも顰蹙を買っている。副長助勤の山中も思想が異なる為、土方に何かとつけて反発する。その鬱憤を晴らすかのように、今日も土方は、夜の街の警護と称して、京の街をうろつく不貞分子こと浪人を斬りまくる。俺が浪士組の土方だ! そして、剣戟の後には、その興奮を鎮める為に、女を抱く。土方は、目で見つめる事で、京のいい女を落として、性技でとろかし、自分の女にしてしまう。そして、朴念仁と言われていた、沖田総司にも寄り添う女が・・・・。浪士組も新撰組と名を拝命し、いよいよこれから…というところである。 だが、作者がこの段階で絶命、「土方歳三」はこの第3巻で絶筆です。峰流「土方歳三」が読みたかった。非常に名残惜しさを感じてしまいます。