アルバムは何百枚も売れているが、'N Syncは明らかにレーベルメイトでもあるバックストリート・ボーイズの2番手だ。今回はクリスマス用でないこのアルバム全体を通して、2番手にふさわしく努力しているのだが、ちょっと頑張りすぎている。5人組と『Strings』を生み出した1ダース以上のプロデューサーは、ダイアン・ワレンとリチャード・マルクスの個性のないバラード、おとなしくファンキーなジョニー・ケンプの「Just Got Paid」のカヴァー、ぼやっとした印象の「Space Cowboy」、新機軸「Digital Get Down」が47分の空間をつなぎあわせているが、彼らが主張する息の長いキャリアを信じさせるものはほとんど何も伝わってこない。間違いなく売れるだろうが、内容の希薄さと力のないヴォーカルパフォーマンスから評価すれば、バックストリートボーイズの次のCDが発売されるずっと前に、このアルバムは忘れ去られているだろう。