考えられないほど酷い映画です。
この出来では薮の中、羅生門に対して失礼です。

恩を仇で返した桜丸を、手厚く葬ろうとしたのか理解できない。
お人好しすぎて観てて不愉快になった。

映画であって、舞台風でもあり、しかしどうにも中途半端。
罠にはまり、愛した女と逃げ、裏切られたと思って荒れて盗賊の道へ、お白州で再会、そこで「実はこうだった！」と知らされショック、その後どうする！？

そういう展開ですが、最初に罠をしかける悪役（名は伏せる）の恩義を野望が上回る悪への転換のきっかけがセリフでさらっと話されるだけなので、ただの「裏切りものの嫌な奴」になってしまったこと、主人公に名を引き継がせる盗賊の演技が大仰で滑稽すぎること（舞台向け…？）、姫がただただ冷たい表情なこと、盗賊仲間が現代のチーマーみたいな演技なこと。
崖の下がいきなり戦場の異世界風だったり、そこから帰還したら急に衣服がこぎれいになってたり、BGMに洋楽を入れたことなども、「ネオ時代劇ってことで現代風味で彩ったはいいが、ただ安っぽいだけになってしまった」感がありありとします。

そろそろ、時代劇にネオ（伝奇モノに見られる、衣装の格闘キャラっぽいアレンジとか）をトッピングする演出自体が古いと気づいてほしいものです。特撮モノにしないでほしい。（伝奇特撮にはそれ自体に魅力がありますが…）

全体的に、物語の深度や登場人物の心のどろどろ感、運命の翻弄力のいきおいなど全てが足りない、残念な映画でした。もっと渋く作ったら、また違ったのかも…

なんですかこれは?

ヒロインは可愛くない
お粗末なストーリー
所々垣間見える下らないギャグ
何故洋楽が流れる?

アクションも見所は少ないし・・

小栗旬主演で手軽に楽しめるかと思えば胸に残ったのはこの作品への嫌悪感

ひたすら残念 残念 残念

小栗旬はもっと仕事を選んだ方がいいと思いました。
映画館で観なくて本当に良かったです。
低俗な茶番です。