インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)

価格: ¥600
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
Amazon.co.jpで確認
優しい気持ちになれる作品 ★★★☆☆
「叔父のような立派な医者になりたい。」
努力の末、彼は願いどおり医者になり、叔父を頼って江戸に来た。そこで彼が目にしたのは、
叔母の尻の下に敷かれている叔父の姿だった。だんだん横着になっていく叔父の代わりに
獄医として働くようになった登だが、そこで彼はさまざまな人のさまざまな人生を見ることに
なる。獄医立花登手控えシリーズ1。

ふがいない叔父、登を下男同様に扱う気の強い叔母、驕慢ないとこのおちえ。そんな環境の中、
登は獄医として勤め、医者としても人間としても成長していく。この作品の中にはさまざまな
人間模様が織り込まれ、中には胸が痛くなるような話もあるが、作者はどの人物にも暖かな
まなざしを向けながら描いている。切ないだけでは終わらない。どこかに、ほんの少しだけでも
救いを見出すことができてほっとする。読んでいると、心がほのぼのとしたものに包まれていく
ようだ。「人はどこかで支えあって生きている。」そういうことも感じさせてくれる。ふんわりと
やさしい気持ちになれる作品だった。
いやあ、これも面白いです ★★★★★
医者を志し、叔父を頼って上京し、獄医を努める傍ら、柔術の達人でもある立花登を主人公にした藤沢周平氏の連作短編集です。
他の連作短編集である「用心棒日月抄」等同様、獄中の囚人たちとの接触の中で起こる様々な事件を解決していくことを縦糸に、主人公が成長し、やがては、叔父の娘と結ばれるまでを、横糸に、それらが、縦横無尽にからまりながら、物語は進んでいきます。
ですので、読者は、各々の縦糸がどのように解決されるのかを楽しみながら、横糸の方がどうなるんだろうとドキドキしながら、読み進めることが出来、1冊で倍以上の楽しみを味わうことができます。
読むのは3回目になるのですが、何度読んでも、なつかしい人々に出会った気にさせてくれる、面白くて、楽しいシリーズです。
命の輝きのまぶしさ ★★★★★
昔、NHKで中井貴一がドラマデビューした作品の原作。(あの時の中井貴一は今と違って初々しくて好感度高かったな〜。)文庫で四部作、1300ページ、という長編だが、藤沢物の常で短編の連作(連載物なので当然と言えるが)なので、一ヶ月でも一年でも自分のペースで読める。私もGW前に読み始めて読了したのは5月の終わり。

藤沢周平という人は自分は結核で肺の大部分を切除しているし、最初の奥さんは結婚後間もなく苦労の中で癌で若くして亡くなるという、身近で死を強く感じ、命の儚さを知った人。その分、命の輝きのまぶしさを人一倍感じていたのだろう。だからこそ、この青春物に命の儚さと、青春という命の輝きを同時に見事なバランスで描くことができたのだと思う。

藤沢作品の常で、まるで自分が江戸の町に居るかのような幻覚をおぼえつつ、命の賛歌を聴いた気がする。

青春物と言っても、青春の只中にいる人向けというより“まだまだ青春だ〜”とういう森田健作系向けかな?
目の付け所が鋭い ★★★★☆
小伝馬町の監獄医を主人公にするという発想がまず素晴らしい。その立場から、囚人達の悲哀に満ちた人間模様に触れ易いし、場合によっては事件に関る可能性も高い。実際、囚人に頼まれ、しばしば事件に関る。その際、身を助けるのは冴えた頭脳と柔術。人情物と推理物が無理なく合体しているのだ。

それでいて、家では居候の身で肩身が狭い思いをしている。その様子がユーモアをもって描かれる。性格も気弱に設定してある。女性にモテる容姿なのだが、如何せんその道には疎い。颯爽とした獄医名探偵でありながら、世間に遠慮しながら生きている。巧みな人物設定を考えたものである。

作者の人間観察の鋭さと温かさが光る、獄医名探偵シリーズ第1段。
時代小説の素人探偵 ★★★★★
牢屋の囚人を見回る医者の主人公と他の登場人物とも町人という設定が面白い。
囚人からの切なる頼みごとから事件に関わる正義感の強い獄医立花登は、
柔術と名推理で事件を解決する素人探偵。

江戸小伝馬町の様子が目に浮かぶ描写。 叔母にこき使われ肩身が狭い居候。
主人公の日常生活を巧みに描き、ショートストーリーをシリーズ物として楽しませてくれる。

事件に関わる人々の苦悩、せつなさと同時に、 登の甘酸っぱい恋と柔道技がかっこいい!

シリーズ全4巻、少なすぎ!残念です
リピート購入 ★★★★★
何度か利用させて頂いておりますが、品揃えが豊富なので選ぶのも購入前の楽しみになっています。今まで購入した本はどれも綺麗な状態で、梱包状態もよく雨天時でも中に雨滴がしみ込むことがありませんでした。