企業の技術者に手ごろな判例集
★★★★☆
製品の設計や品質保証に関わる企業の技術者にとって、PLの判例集として手ごろではないかと思う(本格的な判例集は、大部かつ高価)。
第2章に48件の判決文の要部が、「争点」「判決の特徴」「法律実務上の留意点」の解説つきで記載されている。これらの解説により、PLにおける法的な問題点や考え方を大きな負担なしに知ることができる。なお、これら特徴や留意点のなかには、優秀な法律専門家(さらに、PL法制定時の政府委員でもあった)としての法的な見解が示されている。
企業の技術者としては、判決文そのものを読み、この中から、安全な製品を作り、供給していくために必要な教訓を見つけ出すことに活用していくこと(製品事故の再発防止に資すること)が重要である。