美濃斎藤氏 (論集 戦国大名と国衆)
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「本書には、美濃斎藤氏に関する主要な論文を九本を収めている。またこれまでの研究史と斎藤氏四代の系譜と政治的動向についてまとめた編者の総論「美濃斎藤氏の系譜と動向」を付して、今後の研究の進展を図ろうとするものである。 美濃の斎藤氏といえば、美濃守護土岐氏の守護代を務め、応仁の乱で西軍の主力と なった斎藤妙椿に代表される、いわゆる前斎藤氏のほうを想起される方もいるだろう。特に上記の妙椿と、その養子である妙純は、織田・朝倉といった周囲の守護代クラスの領主との姻戚関係をもとに、美濃一国を超えた政治的影響力を振るったことで知られている。「美濃斎藤氏」を標榜するならば、そちらに関する論文も収録すべきではあるが、本書では基本的にいわゆる後斎藤氏、長井新左衛門尉に始まる、道三・義龍・龍興までの斎藤氏四代に関連する論文を主に収めることとし、前斎藤氏関連の論文は、後斎藤氏の台頭に関わるものに対象を絞って収録することとした。」(本書「はじめに」より) 【収録内容】 総論 美濃斎藤氏の系譜と動向(木下聡)/尾関章 「六角遠征以後の前斎藤氏について」/横山住雄 「土岐頼武の文書と美濃守護在任時期」/丸山幸太郎 「永禄三年六角承禎条書について」/横山住雄 「斎藤道三の二度出家説」「斎藤大納言と「今枝氏古文書等写」について」/土山公仁 「道三文書の編年と関連史料に関する予察」/福井金弘 「別伝の乱」/鈴木秀雄 「忘れられている美濃戦国文化」/奥田尚 「版本『天正軍記』の斎藤道三と義龍の物語」