目的のためには手段を選ばないと言う主人公はラスコリニコフ的とも言える。しかし、主人公・朝倉哲也は愛する女性達には決して救われないし、そもそも人間的な救いは求めない。鍛錬した肉体を武器に生死の境で駆け引きし、勝ち抜けることでしか充足を得られないのだ。 「野獣死すべし」を気に入ったなら、是非読んでみていただきたい。