大学生キョヌは、電車内で酔っぱらいの美女を介抱する。翌日、その彼女に呼び出されたキョヌだが、お礼を言われるどころか彼女の横暴な言動や態度にびっくり。しかし、名前も明かさない彼女の心になにか悩みがあると気づいた彼は、言われるがままに付き合おうと決心する。
韓国で、インターネットの掲示板に載ったエピソードを基に映画化されたというユニークな一作。レストランのメニューを指示されるなんてのは序の口で、気に入らなければ殴る、川に突き落とすなど「彼女」の行動は極端だが、正義漢の一面もあり、見ていて妙にすがすがしい。2人の恋の行方が笑いを誘いながら、後半は意外な感動ストーリーへなだれこむのも本作の魅力。主演2人もチャーミングで、男、女、それぞれの立場に隠された恋愛願望が引き出され、胸にズキッとくる。(斉藤博昭)
オリジナル版とのギャップに困惑するけれど、一つのラブストーリーとして楽しめる映画
★★★☆☆
韓国映画『猟奇的な彼女』のハリウッドリメイク作品。オリジナル版は彼氏の恋人がかなり猟奇的で激しい女性像だったけれども、この作品では猟奇的と呼べるかどうかも怪しいほど違うタイプの女性像が描かれています。「猟奇的」を辞書で調べると「奇怪・異常なものを捜し求めるさま。また、そういう気持ちを満足させるようなさま。」と出てくるけれど今作のヒロインはそういう傾向が薄いです。だからオリジナル版の趣向を求めている視聴者にとってはこの映画は物足りないものとなってしまうかもしれない。どのような趣向になっているかというと、至って普通のロマンチックなラブコメディに仕上がっています。彼女に翻弄される彼氏という設定は変わらないけれどもときには涙を誘うシーンも織り交ぜ、切ない物語になっている。決して現実離れしていなく、今を生きる若者の気持ちも汲み取って、そして何より共感を呼ぶ内容となっています。
地下鉄で倒れていた彼女。助けることによって始まる恋の物語。地下鉄を一つの思い出の場所とし流れるラブストーリー。お互い言いたいことを言い合う姿はタイトルからは連想できないほど普通のラブストーリーだ。そしてとてもロマンチック。流れる音楽も切ないものからポップなものとストレートなものが多い。アコースティックギターとピアノの旋律が時には涙を誘う。彼女が度々酒に溺れてしまう。その度助ける彼氏。一見ありきたりな場面だけれどその理由がラストで明かされて少し感動。
あまりのオリジナル版とのギャップに拍子抜けしてしまったけれども、こういうリメイクの仕方もありじゃないかなと思った。評価が分かれる作品になると思うけれど一つの恋愛映画として観てほしい。
アングロサクソンオンリーの面子で、『忠臣蔵』を演じる
★★★☆☆
原題は「My Sassy Girl」。sassyは”生意気な”の意味。オリジナルの物語はいわずとしれた韓国の超ヒット映画『猟奇的な彼女』。日本ではテレビドラマにまでなった。
ニューヨークを舞台にしてリメイクされた本作だが、米国でも、日本でも劇場公開されず、ビデオスルーになったらしい。観て納得。韓国の「純愛」ストーリーをハリウッド映画にした場合、俳優や舞台背景をすげかえただけでは、何かおかしいのだ。金髪のヒロインの心象描写にオーバーラップするのが桜だったりとか、普通のハリウッド映画にはありえないだろう。ちぐはぐな違和感。
金髪碧眼のお洒落なナイスバディが、もともと「韓国人の、韓国人による、韓国人のための純愛」を演じると、「運命の定め」とか、「愛を貫くために運命をねじまげるのが女の運命・・」という台詞自体が浮いて聞こえる。英語で言われても、ぴんとこない。ハングルで語ればしっくりくるアジアの純真も、英語圏の若者が、「定めには従わなくてはならない」とか、「死んだ恋人に悪いから新しい恋人と幸せになったらだめ」とかはなから思いつくわけない。アングロサクソンオンリーの面子で、『忠臣蔵』を演じるとああいう時代錯誤とちぐはぐさが生じるだろう。
米国で制作された映画だがビデオスルーになったのは、全編、腹話術人形劇みたいだからでは。アメリカ人にはあまりにも幼い恋愛というか、“猟奇的”もなにも刺激なさすぎ。人畜無害すぎる。なんで死んだ恋人にそんなに操を守らなくてはならないのか?とか、映画の前提自体が不可解だろう。韓国人であれば共有している純愛観とか結婚観(家族観)が、病む大国・米国では50年ぐらい前に紛糾してこの世から消えてしまっているのだ。米国でロードショーしてウケたいと思えば、本当に“猟奇的”なドギツイ話にする必要がありそうである。
リメイクする必要ないのでは?!
★☆☆☆☆
韓国版が好きな方にはお勧めしません。
韓国の文化的背景があるからこそ魅力的だった脚本や演出が、
文化の違うアメリカでリメイクされると、こうも台無しになってしまうのかというかんじです。
また彼女役のエリシャ・カスバートは配役ミスだと思います。
たまたまWOWOWで拝見
★☆☆☆☆
韓国版オリジナルの方は知りません。
ですから、オリジナルの変な先入観も期待もなく視聴しました。
さしたる、大きな山場もなく淡々とワガママガールとの
日々が進んでいきます。
ジャンルとしてはラブコメの部類になるんでしょうが
さして笑える部分もなく、残念ながら、今年見た恋愛
映画で、もっとも退屈な作品でした。
我ながらよく、最後まで見たもんだと思います。
魅力的な女優さんだとは思いますが、アゴが割れすぎ・・・
止めとけば・・・
★☆☆☆☆
これほどひどいリメイク版もめずらしい。
オリジナルの韓国版が秀作だったので期待して見たけど
途中でやめちゃいました。
「24」のジャック・バウアーの娘役だったエリシャ・カスバート
は魅力的だが、この役に対してはイマイチ。
と言うか、中途半端にリメイクで消化不良。
この映画、製作は止めとけばよかった?
そんな気がしました。