中高生の親の私にぴったりでした
★★★★★
幼児期の親向けの育児書はたくさんあるけれど、中高生の親向けの本はみかけない。
この本は「中高生の子育て本」というめずらしい本だ。
具体的なアドバイスが多いのがありがたかった。
「テレビゲームに夢中になっているとき」「進路がきまらないとき」など、親はどんなふうに子供に声をかけたらいいのか、とてもアドバイスが具体的だ。
しかも、それだけにとどまらず、私たち自身がなぜ「子育て」に自信がないのかを、時代背景とともに解説してくれる。このあたりのていねいさが、そこらの子育て本とちがうところだろう。
一番印象にのこったのは「この子はどんな子に育つのかなと、楽しみながら子育てをしてきた」という汐見先生自身の子育て経験からのことば。
つい目の前の成績や受験にばかりに気をとられて、私は「どんな子に育つかな?」なんて子どもの後ろから楽しむ余裕はなかった。私が子どもの将来を想像して楽しんでいれば、子どもも自分の将来が楽しくなるのかもしれない。今からでも遅くないかな。
この本を読みながらたくさん子育ての反省もしたけれど、あたたかいアドバイスがたくさんあり、とても気持ちが明るくなった。
サブタイトルにもあるように、子育ては「今からでも遅くはない」とはげましとあたたかいエールをもらえた本だった。感謝。