野球小説???
★☆☆☆☆
全体の3/4位は異次元野球やってます。正直意味が解かりません。
奈須きのこ氏の他の作品は好きなのですがこれはちょっと
言語運用能力の高さが転じて災い
★★★★☆
良くも悪くもライトノベルの範疇を超える作品ではないが、それでもかなり楽しめた。
これもひとえに作者の高い言語運用能力の賜物だと思う。
というか、奈須氏の作品はほとんどそれが全てといえる。そしてそれが武器にもなれば逆に急所ともなる。
自分はこのDDD2を大変面白く読んだのだが、奈須氏はその文体構築力に依存するあまり物語の整合性やトーンの均質性などといった事柄が崩壊している箇所がある、と感じる。
小説で「空の境界」を読んだときにも感じたのだが、ノベルゲーム「月姫」をやった時には感じなかった物語の粗や小説的空間を造り上げることに対する無自覚さが露呈してしまう箇所があるように思う(たとえば「シンカー」との対決場面の描写や彼の母親に関する長大な説明など。長いことが問題なのではなくて、説明しておけばいい、というような空気が気になった。とってつけたような説明をするのではなく、アクションのなかに自然に溶け込ませて、あとは余韻をもたせるくらいでもよかったのではないかと思う)
その意味で「小説」として成功しているとは言い難い(もちろん伝統的な純文学だけが小説だなんていうつもりは毛頭ありませんが)。もっといえば、小説というメディアを自身が使っていることを奈須氏がもっともっと自覚すれば、さらによくなる。というか、とてつもないエンタメ小説ができるんじゃないかと思っている。
なんだか否定しているみたいになってしまったが、これだけ面白く影響力の作品だからこその辛口コメント。率直にいえばスゲー面白かった。前作DDD1を評価する人々の方が多いようだが、個人的にはこの2の方がクォリティが高いように思う。
ひょっとして曲がり角はギャグとしてやっているのか?
★★★★☆
☆3と4ですごい悩んですがとりあえず4で
楽しく読めたと言えば1巻なんかよりずっと楽しく読めたんですが、真っ当な読み物として楽しんでるのではなく超展開で腹筋が痛くなる類の楽しみなので評価していいのかどうか悩むところです。突っ込みどころがおおすぎです。
まあかなりの割合で野球(正確に言うと野球の投手と打者の攻防を抜き出したもの)が主軸となっているのですが主軸にしてた割には最後にブン投げる感じです。
数限りない突っ込みどころがあるのですが大きなところとしては
・野球で止めてやりたいという気持ちは分かるのですが、最後の曲がり角を用意した勝負はもうすでに野球ではないんじゃないか?日守さんや戸馬さんに倒してもらったほうが楽で確実だからやる意味が分からない(もう野球じゃないんで)
・常に最悪の場面を想定して動くことができる人間が死なないのはいいんですが、なんでそんな人間が車に跳ねられるのか?轢き殺されるのを避けるのではなく、轢かれないことが出来るのでは?
曲がり角はギャグでやっているなら最高峰のものだと思います。
ついでに故意に血液を球に付着させるのは反則だと思うので(普通であれば投手が故意ではなかったと言い張ることは出来ると思いますが)あんな野球じゃないことしないで、血液の付着を反則にすればよかったのでは?と思わずにいられません
難解、奇怪、愉快、痛快
★★★★☆
これは前巻と合わせたレビューです。
確かに、他の方々のレビューで述べられている通り、非常に灰汁が強く読者を選ぶ作品ですが、自分は大好きです。
難解でかなりシュールな設定に、最初はとっつき難く感じますが、読み進めていく内に次第に慣れ、各話に敷かれたトリックが明かされる度に、「なぬ!?」と度肝抜かれること請け合いです。
随所に散りばめられたギャグにも、ニヤリとさせられました。
トリックに対する期待ばかりが高まるあまりか、ある物語では、肩すかしを喰らった気分になってしまったので、自分的にはそれが☆一つマイナスです。
さて、この作品には実際に精神の疾病(あるいは身体の障害)で悩んでらっしゃる方に対するデリカシーが欠けている、という評価が多々ありますが、自分はそうは思いません。
むしろ、ハンディキャップを背負いつつも、まったく(本当に微塵も)気おじする事無く生きている主人公達を尊敬するぐらいの気概で読んでもいいのではないでしょうか。
そもそも、この作品は完璧にアンリアルなSF作品ですので、そこまで敏感になる必要はないかと・・・。
そんなにデリケートになっていたら、何も創れなくなるかと・・・・・・。
少なくとも、自分はそう思います。
(全くの余談ですが、この作品から入り、空の境界を読んだら痛い目に遭いました・・・)
一巻より・・・
★★★☆☆
読みづらかったです。
ただ作品自体は面白いですので次の巻も買いです(^^)
それにしても3巻まだでないの?
遅い・・・。