『The Hidden Messages in Water』（邦題『水は答を知っている』）は、水が人間ひとりひとりの意識に、そして人類全体の意識に深く結び付いていることを教えてくれる、目からウロコの落ちる1冊。研究者で、治療家で、人気講師でもある著者の江本勝は、自身の研究を引用しながら、人間の感情を吸収し、保持し、ときには他に伝えさえする水の力について説明している。江本は高速写真を駆使した研究により、ある種の思考を集中的に聞かせたときに、氷結結晶の構造が変化する事実を発見した。そのほか、音楽、視覚的イメージ、紙に書かれた言葉、写真も結晶構造に影響を与えることが明らかになっている。

江本の理論によれば、水にはさまざまな波長を受け取る力があり、そうすることで宇宙を反映しているという。澄んだ泉の水や愛情のこもった言葉をかけた水の作る結晶は、美しく、複雑で、カラフルな構造になるが、汚染された水やネガティブな考えを聞かせた水の作る結晶は、不完全な非対称型で、色も鈍いという。人間の70％は水分、そして地球の70％も水分。それならば、意識的に愛や善意の言葉をかければ、地球や人間も癒せるはず、というのが江本の信念だ。