ＮＨＫのビジネス英会話の頃から著者のファンです。
学校英語と仕事で使っている実際の英語との微妙なギャップには私自身も日ごろ苦労しているため、待ってましたとばかりに本書を購入しました。

ところが、中学校で習う基本的な英文法の再説明が多く、ちょっと期待はずれでした。

こういう基本的な文法項目は、それこそ学校の英文法を復習すればいいのではと感じました。

私としては、willとbe going to の違いとか、未来表現は意味に応じて　will / be going to / be doing / do を使い分けるとか、学校英語では教えてくれない事例をもっと掲載してほしかったと思いました。

英文法は英語を運用する上で要だと思う。体系的に英文法をきっちりと抑えたいと思う。しかし、巷にあふれる英文法の本は帯に短し襷に長しと言うか、自称多忙のビジネスパーソンにとっては必要かつ最小限の文法書というものには実はこれまでお目にかかったことはなかった。しかも、英文法の実例がすべてビジネスシーンの活きた英文で埋めつくされているものはなかった。

それだけでも良書の匂いがぷんぷんする本書であるが、実に構成が優れていて、巻末にポイントとなる約200箇所のまとめが載っている。これに習熟するだけでも、ネイティブにとってはとても気になる”ちょっとした”文法上の誤りが激減するのではないかと思う。即戦力がつくビジネス英会話に続いて、またしても良書であり、企画をしたDHCと執筆した日向氏には感謝しきりである。