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なぜあの人だと話がまとまるのか? (アスカビジネス)

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本
ブランド: 明日香出版社
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人を動かす真髄を現代の知見を基に整理 ★★★★★
社内の研修で田村さんが講師だったので、興味を持ち彼の書物を購入した。
ちょうど、2006年末のこの時期、彼の最新作が発刊されている。
ピープルズ・フォーカス・コンサルティングと協働しているが、彼らは日本におけるファシリテーションの伝道師の役割を果たしている。

組織の上長(マネージャー職、部長職)になり、さまざまな交渉ごとを円滑にこなしていかなければならないなあと思い悩んでいる人にとっては、経営学やマーケティング理論もさることながら、人とどのように接していけばいいかを一度頭の中で体系的に整理しておく必要がある。その取っ掛かりとして、本書は、170P、すかすかの構成で読みやすい。

最後のほうに、推薦図書が載っているが、これだけでも本書を買った分のお釣りは出てくると思っていい。カーネギーの人を動かすから始まって、人を動かす心理学・フレームワークはアメリカを中心にこのように発展を遂げているのかということが良く分かる。

著者は、アメリカの組織心理学とも言える分野の書物を一通り研究・読破しており、その研究成果の通過点をコンパクトにまとめたものが本書である。本書はそういった意味で、奥深い組織心理学(組織の中で人をいかに動かすか)の入り口に過ぎないが、数十冊のアメリカの最新研究の成果がぎゅっと凝縮されて整理されていることは間違いなく、やはりお買い得である。

本の作りが至ってチープであり、中のデザインも、これでは安っぽいノウハウ本に見えるが、中身は充実している。ベストセラーでもなんでもないが、このような良書にめぐり会えた読者は幸せだ。

ビジョンをはっきりさせ、未来から今を逆発想する。この緊張関係をフレームワークとして理解するだけでも、読者のビジネスマン人生は明るく一変するのではないか。そのような知恵が本書にはあふれている。みかけがしょぼいのに、まれに見る良い本。
何故この本がこんなに評価が高いのか? ★★★☆☆
問題の捉え方が、ある意味日本人向けなのだと思います。共感を感じないわけではないのですが、正直言って、そうそうたるコンサル会社経営者の本に比べてインパクトは少ないです。例えば問題解決の捉え方を見てもそう。ですから実践にあたっての心構えや周辺知識を補足する本だと思って読めば実用的かも知れません。
話"が"まとまる ★★★★★
 この手の本には表面的なハウツーものが多い中で、この本の画期的なところは、ものごとを実現するための「心の持ち方」について考察されている点にある。「心の持ち方」と言っても、気合・根性のような身も蓋もない精神論ではなく、その時々の目的に合わせて、いかに合目的的に意識の持ち方のスイッチを切り替えるかといった客観的なものである。

 また、自分本位な狭い戦略論ではなく、相手や取り巻く組織との関わりや、ひいては自分自身の位置付けについても客観的に捉えて書かれている点も特徴的である。「話をまとめる」系の本に感じられる、「これを実現しなければ」、「相手を説き伏せなければ」といった、ストレスじみた感覚が、この本の中には全くない。読んでいると、あたかも明確なシナリオのもとに配役を振られたあらゆる登場人物によってドラマが展開され、それがシナリオのもとに終結するような、客観的な世界の作り方について書かれているように思え、筆者が、「話"が"まとまる」と題した意図を感じる。そして、現実世界においては、決して不自然で無理な圧力によってではなく、より自然な原理・ベクトルによって「話がまとまる」のだと思うので、その意味で本書は非常にリアルな内容であると言える。
 示唆に富んだ内容ばかりだが、特に私が重要なポイントだと感じたのは以下の3点。
○自己犠牲的に「相手主義」に徹する前に、まず「自分主義」にケリをつけること。

○「現実」と「ビジョン」を、それぞれ細分化してより具体的にイメージすることによって、双方の間に「緊張構造」を作ること。イメージができることによって、その「緊張構造」は、あたかもゴムのように自然に引き合うものである。
○現在から将来を展望するのではなく、将来から現在を見ること。それによって、将来ビジョンがより曖昧なものでなくなる。

読みやすいけれど、読めば読むほど味が出る。原理原則の本 ★★★★★
著者は「ファシリテーション」を仕事にされているようで、題名も「話がまとまる」とありますが、内容はその範囲で収まるものではありません。

生き方そのものついての参考にもなりますし、何よりもコーチングにも通じる基本的な原理がわかりやすく紹介されています。

例えば、

「相手主義」(相手のことを考えるのではなく、相手の立場になりきり、相手の視点で物を考えること)

「意図して意識しない」(物事の実現をはっきり意図して行動しながら、結果の良し悪しを意識せずに目の前の現実に集中すること)

「緊張構造」(実現したいビジョンや目標と、それに対応する現実との間に生じる構造的な関係のこと。ビジョンと現実を結びつけ、そこに生じる緊張構造を保ったときにダイナミックで創造的なエネルギーが生じる)

最後の「緊張構造」を用いて、なぜ、目標、ビジョンを描くのか? なぜ、現状をしっかりと認識することが必要なのかが、とてもわかりやすく紹介されています。

単なる質問のテクニックなどではなく、その奥にある原理的なものを紹介しています。

だからこそ、応用範囲が広く、ファシリテーションやコーチングはもちろん、いろいろな場面で活用できます。

170ページほどの薄い本ですが、とても歯ごたえがあってお買い得の本です。

じっくり何度も読みたい本 ★★★★☆
~「論理思考強化」とか「ファシリテーション」などジャンル分けのできない本である。どのようにして自分自身の能力を引き上げ、相手に対して有効に展開してゆくのかを説いている、ある意味哲学的な本ともいえる。正味150ページほどで、文章の量もそれほど多くないが、その分かなり高密度な本になっている。よって、一気に流し読みをしてしまうと「ごもっと~~もな正論」としか感じられないだろう。時間をかけてじっくりと繰り返し読んだほうがよいだろう。冒頭で本の読み方まで書いてあるので、自分にとって興味のあるところから開いて読んでいくことができるし、奨められる。難点をいえば、著者の主張の抽象度が高いため、一度読んだだけではわからないところがあるかもしれない。アナロジーやメタファーでわかりや~~すくする工夫はしているが、具体的な事例がほとんど出てこないため、腑に落ちない部分が人によってはあるだろう。「味方チャート」や「戦略的に作り出された緊張状態」など、はっとさせられる概念がそこかしこに散りばめられている。何度も手にして読みたい「知的労働者ハンドブック」のような本である。~