研修医に読ませたくない!?
★★★★★
もともと、村川先生のファンですので、理性的評論はできませんので、あしからず。
臨床の現場では、現実的な選択を患者さんのために、一日何回も決断します。いろいろな知識や理論が詰まりすぎると、何を選択して良いのか、混乱することがあります。
この本は、「この病態のキモはこれで、こうするのがシンプルでいいよ」と、その迷いを払拭してくれます。
研修医がこの本を読めば、日々のラウンドで指導医がくれるパールを、いっぺんに手に入れることができます。(教えることが、無くなってしまう?)
ACE-IやARBを糖尿病や腎障害で使いたくなるのは、【人情である】との、コメントは一番気に入っているものです。エビデンスだからと、云わないのがとってもかっこいいですね!
村川先生が、主たる執筆者である本は、全て買いです。
高いのが難点・・・
★★★★☆
循環器に関するコラム集。
急性冠症候群、心不全、不整脈、高血圧・・・など、循環器メジャー疾患に関するちょっとお得な情報が満載です。それぞれのコラムのエッセンスを人に語れるくらいに理解すると治療や考え方にも幅が生まれるんじゃないでしょうか。
個人的には「ポアズイユの法則 P=(8ηL/πr^4)×Qを考えれば、冠動脈の流量Qは他の数値が一定数だとすると半径rの上昇がどれだけ有効かわかるだろう」というお話に地味ーに感動しました。
「循環器治療薬ファイル」と並べたときの格好良さもセンスがいいです。
ただ5000円もするのはちょっと・・・。5000円の価値がないとはいいませんが・・・。
4000円くらいで売ってもバチは当たらないんじゃ・・・とか思ってしまうので4点です。