企画されたことからして、スゴイ
★★★☆☆
有名作家がリレー小説を書いている!それだけでびっくりだ。
リレー小説は、前の部分を引き継ぐので、制約がある。
まあ、その制約をうまく使えば、光る小説になるのだけれど。
ひいき目にいえば、宮部みゆきはうまい。ファンだからかもしれないが、彼女の得意なオカルトぽい設定がうまくリレー小説にはまっている。
次の人(安部 龍太郎)は苦労したろうが。
と思って、安部 龍太郎の章を読むとそれがそんなでもない。
うまく話が繋がっている。
こういうことができるのがプロなのか!と改めて感心する本だ。
この本を企画した人は編集者冥利に尽きたことだろう。
日本刀を救うために折れた刀
★★★★★
のきばしら・・・。
ある刀鍛冶が、心血をそそいで打ち上げた無銘の刀。
この名刀が、時代の流れと共に多くの人びとの手を経て、その役目を終えるまでの物語。
複数の作家が共通のテーマで話を紡ぎあげる企画は珍しくないですが、
この本は面白い。
各作家と、その作家らしいストーリーにニヤリとさせられるし、全体のまとまりも良い。
名刀は世にたくさんあるが、この一振りは特別だ。
敗戦直後、消え行く運命にあった多くの日本刀を救うために、アメリカ人の眼前で「鉄板切り」に挑戦させられるのだから・・・。
是非、映画かテレビドラマになって欲しい。
おもしろい!
★★★★☆
とても良い企画だと思います。どの作品も甲乙つけがたい程楽しませてもらいました。共通の題材をベースにした珠玉の名品集といった感じです。超大物作家になってしまうとなかなかこういった企画には参加しないのでしょうが、皆さん粋でうれしいですね。10年後にまた同じメンバーでリレー小説を書いたら楽しいでしょうね。それぞれの作家の皆さんに期待しています。もっともっとファンを喜ばせてください。