「西洋館」というと「館」という文字から住宅やホテルなどを連想されるかもしれませんが、この本には灯台や倉庫なども紹介されており、「建物の近代化遺産」という意味で使われているようです。内容は、用途別の紹介、西洋館らしいディテールを軸にした紹介、著者のベスト10の3章で構成されています。通して読むと日本の代表的な西洋館について概観でき、新書判なので実際に見に行くときのハンドブックとしても使いやすいです。（巻末に所在地、建築年と出版時の公開状況が都道府県別に整理されています。）写真点数も多く、ありきたりなガイドブックよりもよほど旅に誘ってくれますね。
この本のおかげで以前から近代化遺産に感じていた魅力が何だったのかが分かったような気がしています。