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大学新入生に薦める101冊の本 新版

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本
ブランド: 岩波書店
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教養を高めることの重要性 ★★★★☆
現代社会では,高度に専門的な技術や知識が要求されるため,大学・大学院ではそのような要求に応える教育が行われている.しかし,そのような高度な専門性を社会で役立てていくためには,それを使いこなす人間味溢れた理解力,洞察力,判断力が要求されるという.そのような力の源泉は教養である.

本書は広島大学の101冊の本委員会が,教養を身に付けるために推奨する101冊となっている.それら101冊のお勧め本に関して,書籍情報,解説,著者と時代背景が2ページにおさめられている.

本書はこれまでに出版された膨大な書籍の中から,どの本を読めば良いのかという大学生の問いに十分応えているのではなかろうか.活字離れが叫ばれて久しいが,本書や『教養のためのブックガイド』(東京大学出版会)を参考にして,少しでも読書の楽しさや人類の英知の凄さに触れてもらいたい.
教養を深めたい大人にも ★★★★★
まずは、さまざまな立場の大学関係者が執筆に関わっていることと、純粋に紹介本としてよかったです。
101冊の中で、岩波が出版するものは28冊(数え間違いはあるかも)。新書や文庫版があるものは優先的に取り上げられているようです。
構成としては、見開き2ページの書評(執筆者名入り)、左ページ隅に著者と時代背景が簡潔に記載されています。
1冊につき関連書籍として著者の代表作や、他の著者の本が数冊紹介されていますから、実質500冊程度はあるでしょうか。本書を扉として、読書の世界を広げていくのもよいかと思います。

全部は書ききれませんが、個人的に興味をそそられた本を以下に記します。
- 知的複眼思考法/刈谷剛彦
- 人生は廻る輪のように/キューブラー・ロス
- ジャズと生きる/穐吉敏子
- 銃・病原菌・鉄/ダイアモンド
- オリエンタリズム/サイード
- 夜と霧/フランクル
- 敗戦後論/加納典洋
- 玉ねぎの皮をむきながら/グラス
- 音楽と社会/バレンボイム&サイード
- 1984年/オーウィル
- マルチチュード/ネグリ&ハート
- 利潤か人間か/北沢洋子
おススメ本選別のセンスが秀逸! ★★★★★
私は今大学院1年生です。
学部3年生の時にこの本(初版)と出会い、ここに紹介されている本を読みこなしていくうちに、自分の世界観が激しく揺さぶられ、見識が大いに広がり、多面的なものの見方ができるようになったと強く確信している。
そして新たに新版がでたので迷わずなけなしの金で即買い、今回も非常に満足しています。

ここで私が言いたいのはなんと言っても選別されている101冊の本の「センスの良さ」だ。
本は2種類にわけられる。それは「教養」と「専門」。
専門の本は社会人になってからでも読むであろうが、教養は時間にゆとりのある学生のうちにしか読めない(読もうとしない)
そしてどれだけ教養のある本を読みこなしたかで1度の人生の幅が決まると思う。
この本は古典に縛られず、縦横無尽に質の良い教養本を紹介してくれている。

中でも私が強く影響を受け、かつ、みなさんにも勧めたいのが

・「人間を幸福にしない日本というシステム」:ウォルフレン
・「君たちはどう生きるか」:吉野源三郎
・「知的複眼思考法」:刈谷剛彦
・「利己的な遺伝子」:ドーキンス
・「ワイルド・スワン」:ユン・チアン

読書好きの方はこれを見ただけで選別されている本のセンスの良さがわかっていただけるはずだ。
大学生に限らず、質のよい読書を求めている方は、この本に紹介されている101冊の本を参考にすることを強く勧める。