キュートなアルバム
★★★★☆
キャラクターの詳細な説明、メインキャストとメインスタッフの証言、
そして数点の原画と背景画が収録され、作品の魅力が浮かび上がってきます。
今回監督を務められた米林宏昌氏の人柄もよく伝えています。
「僕の仕事自体が『借りぐらし』だったということですね」(103頁)と謙虚でもあり、
他方で目の前の権威に対して物怖じしないところがあり、
また作業は具体的・現実的であったそうです(鈴木プロデューサー証言、108-110頁)。
それから全体を支配しようとしない点で宮崎駿監督とは
異なるスタイルであったということも興味深かったです。
「宝箱みたいな作品」(119頁)そして「麻呂ワールド」の魅力に迫れるキュートなアルバムです。