いつまでも艶のあるひと
★★★★★
雷蔵ファンとして、こんなにうれしい本はありません。なによりうれしいのは、写真が豊富であるということ。紙を通してでもわかるその色っぽさ、はかなさといったら、彼の他に類を見ないと思います。私が特に感動したのが「切られ与三郎」でのワンシーン。息絶えたお金(富士真奈美さん←かわいい!)を抱え、入水しようとする雷蔵さんには、本当の悲愴感が漂っています。「忍びの者」ではおちゃめな、「薄桜記」「大菩薩峠」では美しい雷蔵さんと、何度見返しても飽きません。オフショットも楽しく、本当に惜しい人を亡くしたとつくづく思います。