傾聴の技法を整理でき、事例・逐語記録集として活用できます
★★★★☆
カウンセリングの技法である傾聴を学ぶ際に、応答が機械的であるとの指摘を受けて、この本を手にとりました。内容はワーク1から7までと劇画によるカウンセリングの実際で構成されております。ある程度傾聴を経験した上で、このワークを進めると、技法を整理・理解でき冷静に実技に臨むことができます。また事例や逐語記録は、クライエントの年齢・性別、テーマもさまざまで、読むだけで「なるほどこのような応答があるのか」と気づかされます。なお、準拠枠の解説ではカウンセラーの準拠枠を否定せずに、技法のひとつとして肯定的に取り上げている点が個人的には参考になりました。巻末の劇画はクライエントに対する7回の面接が描かれ、カウンセリングプロセスのイメージづくりに役立ちます。