冒頭から最後まで目が離せない戦闘シーン
★★★★★
福島県の原子力発電所に正体不明の6人組が侵入し、メルトダウンを脅迫材料に日本政府をある取引に応じさせようと図ったのだが、襲撃グループにひそんでいた「ダンテ」配下の者が侵入者を殺害し、計画を頓挫させてしまった。同じ夜、航空自衛隊千歳基地で、戦闘機パイロット星川茂は緊急発進命令を受けた。目標機はニューヨークからソウルに向かう東亜国際航空機。なぜか大きく航路をそれ日本領空に入ろうとしている。やがて北部航空方面隊司令官から「当該機を撃墜せよ」との無慈悲な命令が……。
物語は、鳴海章らしいスリルとサスペンスの物語です。スピード感もあり、冒頭のボスニアでの戦闘シーンから迫力たっぷりに描かれ、最初から最後まで目が離せない展開が続き、読みごたえある作品です。