００年発表の２ｎｄ。一聴するとビート・ポップとジャズ的なサウンド＋αのように聞こえるかもしれないが、その実はそんな単純なものではなく、スティーリー・ダン的な計算し尽くされたアレンジとブリティッシュ・ビートのスピード感の融合というロマンチックな夢が実現されており、聞けば聞くほどそのサウンドにはため息が出る。乾いたギターとブンブン唸るベースが荒れ狂う１．はこのアルバムを象徴する名曲と言えると思う。全体的な楽曲は日本屈指のソングライターである沖井氏のものが中心になってるだけに文句の付けようもなく、特に洋楽好きには応えらない仕上がりである。他の日本のロックは海外のものの引用が目立つが、シンバルスのそれは単なるフェイクに留まらない二、三歩抜きん出たものであり、例え日本語詞の曲であっても(大半は英詞) 全く洋楽と違和感がない。人間関係についても沖井氏を中心にしたまとまりが残っていた時期であり、楽曲を含めて非常にバランスが良い。シンバルスは早く解散してしまったために最高傑作というべきアルバムを完成せずに終了してしまった感もあるが、本作は残された作品の中では派手さはないものの、それに近いものだと断言出来る。(好きなグループだっただけに評価は厳しい) シングル的な楽曲の良さなら１ｓｔの方が良いかもしれないが、聞いた後の充実度はやはりこちらの方が上だろう。５．と９．はシングルでもヒットしており、前者はテレビ番組「世界　ふしぎ発見」のエンディング・テーマに使用された。しかしながらシングル以外の曲も穏やかでジャズっぽい４．など佳曲揃いである。ちなみに初回盤には沖井氏のヴォーカルによる「ＧＯＯＤ−ＮＩＧＨＴ」がラストに収録されていた。
とっくに青春という時期を超えてしまった頃にシンバルスに出会った自分だったが、今この作品を聞き直すと不思議とそんな甘酸っぱい気持ちを思い出させてくれる。こんな素晴らしい音楽をライヴを含めてリアル・タイムに体験できた自分は本当にラッキーだったと思う。

1枚目に比べ完成度は低く感じられるがそれを補うパワーと
勢いを感じる。タイアップなどcymbalsが最も勢いのあった
時期で初のクアトロワンマンライブもこの時期に行われた
渋谷系の残党，二番煎じといった声の強いバンドだが
これほどまでにパワフルで洗練されたリズム隊を持った
バンドは他に存在しない

一曲目はエレキのざらざらしたイントロから始まって、一気にテンションを上げてくれます。そして二曲目は更にテンポの早いジャズピアノで、ひとりでに鼻歌まちがいなしです。このあとも時々案内役の"Mr.Noone Special"のナレーションも入りながら、かわいい曲が続きます。雰囲気は冬のよく晴れた朝や、友達の家に集まって騒ぐ夜、という感じです。

とにかく言えるのは、聞けばそれまでよりちょっぴり幸せになれるってことです☆

天気のいい日、わくわくしてドライブに行くところからはじまり、アルバムが終わる頃にはスピードが何十キロもオーバーして我に還る、ってな感じです。すきとおった声、サウンドのどこをとってもおしゃれでかわいらしい作品です。

やや細い声だが、聴くほどに印象深い。
サウンドはかなり完成されている。
最初に聴いてみて素直に「いいな」と思
える曲が多く収録されている隠れた？名
作です。