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検疫官 ウイルスを水際で食い止める女医の物語 (角川文庫)

価格: ¥700
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店(角川グループパブリッシング)
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いたちごっこ?でも戦いつづけなくてはならない ★★★★☆
感染症予防医学の第一人者である女性初の検疫所所長の奮戦記である。
奮戦記といっても、カッコいいだけではなく、未知のウィルスと試行錯誤で
戦う姿が気取りなく描かれている。

医者の娘として生まれ、もともと耳鼻科医、旦那(当時)の仕事で海外に行き、
子供を育て上げながらも医学に対する情熱を向上心を失わなわず、
そこで出会った医師の、50歳からは「人のために・・・」という生き方に影響をうけ
自ら率先して全く門外漢だった感染症に関する研究に携わる。

岩崎医師が医者でありながら専門外であるので、苦労しながら知識を身につけ
経験を積んでいった姿、自分を全知全能であるかの錯覚している医者が多い中、
非常に謙虚であり、まさしくこれが医者のみならず、一つの道を究めようとする者の正しい姿ではないだろうか?

アフリカに行き、エボラの治療研究をしながらマラリアにかかってしまった事を
隠さず講演会で話し、「専門家でも完全には防ぎきれないのだから、最大限予防しなくてはならない」
と語る姿、そこには気取りもない、ただ病気を防ぎたいという気持ちのみが伝わってくる。

新型インフルエンザが猛威を振るっていた時、彼女ではないがアメリカの(一番といわれる)専門家も感染してしまった、と笑ってかかっていた。

どんな病気も完全な対策はない、飛行機を消毒しても、乗客一人一人に検査しても病気はやってくる。
ただ、対策をしているかどうか、それで被害は食い止められる。
新型インフルエンザの時の政府の対応は非常に疑問に感じたが、それでも対策をしないとするとでは大違い、岩崎医師のような人に我々の生活は守られているのだと痛感した。
著者のノンフェクションにしてはいまいちです ★★★☆☆
免疫所の女性免疫官の半生を描いてはいますが、まあ、真面目な医師の免許を持つ公務員の日常をほんの少し書いてあるだけで、対象者の内部に踏み込んではいません。
また、対象者は特にすばらしい功績があるわけではなく、しいて言えば、アフリカでエボラが流行したときに、応援チームとして2週間派遣された事があり、その2週間が主人公にとって一番ドラマチックな出来事だったのだと思います。
そんなわけで、余りためにありませんでしたし、面白味もありませんでした。著者の死の貝や害虫殲滅工場―ミバエ根絶に勝利した沖縄の奇蹟など感染症に戦う人を描いた作品などを高く評価しているだけに残念でした。
ドラマティック!! ★★★★☆
この著者のノンフィクションは、いままでも私に見知らぬ世界の扉を開けてくれてきたが、今回も、一般にはあまり知られていない「検疫」の世界に私を誘ってくれました。
生物化学テロ、イラク査察が問題となる中、この本の出版は非常にタイムリーであり、日本の安全保障に関わるこの職務の大きさを感じることができました。

また、巻末に役立ちそうな情報も載せられており、海外旅行者(特に発展途上国に行く人)、安全保障に興味のある人は、読んでいただきたい1冊です。
最後に、主人公の女性はとてもかっこいいです。何かパトリシア・コーンウェルの小説に出てくる主人公のようでした。