大団円!
★★★★★
近藤るるる「たかまれ!タカマル」の最終巻。
前の巻からいきなり最終回になった時は驚いたが、実際読んでみると難波部長の一連の行動が
最終回付近への複線になっていることに気づく。
構成に関しては最後まで見事な漫画だったと思う。
何より面白い内に終われて良かったなあ、と。 寂しさはありますが。
最終17巻ではセクハラ教師の青山とS.M.Lの面々との理事会による言い争いが中心。
思ったよりもヒートアップする主張合戦には笑いが込み上げるほど可笑しさを感じたが、
それよりももっとカタルシスを感じたのはタカマルと仲間たちとの友情と絆。
最終巻だけあって表現もストレートだし、「ゲーム」というこの漫画のテーマについても作中でじっくりと語られる。
一度袂を分かった難波部長との和解も大きな見所だと思う。
最終回付近の内容は、もう実際読んで欲しい!ってところで。
ベタでありつつも、予想外の展開もあって流石の締め方だったように思う。
「たかまれ!タカマル」全17巻。ゲーム雑誌の製作という題材を中心に置きながらも
コメディや恋愛、勘違いによるスリリングな展開など、それだけに留まらないプラスアルファの魅力が出ている秀逸な作品だったと思います。
特にゆきえさんとの関係性については本当に楽しませてもらった。
前述の通り最後まで面白いし、またネームも読みやすいので一気読みしても面白いんじゃないかと思います。
そんな近藤るるるは早くも同誌で新連載を立ち上げている模様。止まらない作家である。楽しみ。