21世紀の合氣道のあり方
★★★★★
合氣道経験者、もしくは氣の不思議な働きに好奇心がくすぐられる人
にお勧めの一冊です。
「力を抜くから強い」合氣道でよく語られる一見矛盾した言葉の科学的な
意味を始め、様々な合氣道の技の原理を科学的に知ることができます。
科学的に説明した方が多くの人に伝わるので、これから21世紀の合氣道の
あり方の一つだと感じました。
私は合氣道経験者として、今まで覚えてきたことを違った視点で確認する
ことができ、合氣道の原理原則に対する確信がさらに深まりました。
「氣の力を否定する」と背表紙にあるのですが、文章を読むと氣の存在、
働きを十分に肯定されており、批判的な立場ではなく合氣道の本質を
見定めようとする著者の心構えが感じられました。
優れた合気道の教則本
★★★★★
まずハッキリさせておきたいのは、これは科学の本ではありません。
失礼ながら吉丸氏は科学の基礎的な定義も知らないようです。
自説に有利な逸話を持ってきて、それを論拠としている部分が多いです。
こういった行為は一般的には「こじつけ」と呼ばれるものでしょう…。
「気」は暗示に過ぎないとしながら、自らの実験では、結果が暗示にすぎないのでは?と疑わない部分にも問題があると思います。
ただ、かつて抽象的だったり感覚的で分り難い、あるいは「気」など用い技術的な習得を困難にしていた古流武術を、北辰一刀流や嘉納治五郎が「具体的な言葉による解説」を用いて、極めて分かり易いものにしたのに似ている。と読んでいて思いました。
そうしたように、吉丸慶雪氏の具体的な言葉による解説は大変分かり易く、素晴らしいの一言に尽きます。
吉丸氏は科学の道を行く方ではありません、それ故に科学的な疑問点は多く指摘できますが、合気道の教則本としては、今までにないような、分かり易く優れたものになっているというのが感想です。
型の説明ではなく
★★★★★
この本は「合気」について書かれている本です。私は「気が指先から~」などの意味が全く解りませんでしたがこの本を読んで理解はできました(できるかどうかは別にして)。かなり重宝する1冊だと思いますのでぜひ手元に1冊。
道場では習わない事
★★★★☆
道場では習うことのできないニュアンスで、
「合気」そのものについて語ってくれている本です。
初心者であった私をステップアップさせてくれた本です。
著者の感覚を無理矢理科学的風に言い換えている部分があるので、
科学的とは言い難いのですが、
技としての「合気」が説明できない、
または行わない合気道家が多いなかで、
合気道の型の説明ではなく「合気」についての解説している本を他に見たことはありません。
ステップアップのヒントがみつかるかも知れません。
ただし、科学的ではないので技術論までは踏み込んでませんよ。
地道に一つずつワザを積み上げていけば・・・・
★★★★★
合気道で必要な動き・要素を一つ一つ懇切丁寧に説明してくれています。
あとは、この説明の内容をじっくり一つずつ消化していくだけです。