楽しい読み物
★★★★☆
動物の行動についての雑学を、楽しく読みながら身につけられます。
時々、真実かどうか怪しい記述がありますが(シルバーバックの行動など)、力まずにスラスラ読めるところがいいです。
動物が好きなら、退屈しないです。
生きる目的を、生物学的に、シンプルに考えるのもありだな、と思いました。
骨太のサイエンスエッセイ
★★★★★
邦題からはゲテモノエッセイのようだが、著者はニューヨークタイムズのサイエンスライターとのことで、内容はゲテモノの生態に限らず分子生物学や科学者のエピソードなど多彩で一つ一つが骨太である。サイエンス一色の難解さはなく、一般向けの優しい文章で最先端の生物学を伝えてくれる。
生き物への暖かい視線
★★★★★
作者が専門の学者ではないためか、動物の生態を述べるだけではない暖かい視線が感じられた。忌み嫌われる動物の魅力を描くのもさることながら、エイズがいかに人間の愛の形をゆがめてしまったか、そしてまた自身の祖母が老いていく様を見守ったときのことを書く著者にはその優れた人間性を感じる。先日亡くなられたスティーブン・ジェイ・グールド博士についての生き生きした記述があるのも嬉しかった。