まさに実践管理のための本
★★★★★
計測技術「入門」というタイトルになっていますが
内容はまさに計測器実践管理のための内容です。
特に、どれ位の精度の計測器を使用すべきか
合否判定の基準はどのように設定すべきか
という点について、理論的に納得できる理由を述べて
詳しく解説されています。
この考え方に基づいて計測管理を行なうと
計測器の精度の過不足や、測定値の合否判定の適正な設定が
自信を持ってできるようになります。
また、「計測管理に関するQ&A」は、5ページの内容ですが
計測管理を行なっている人が、日常疑問に感じている点を
分かりやすく回答されています。
さらに、「補足」の項目では
「精度比とリスクのイメージ」「精度比の計算例」など
この本で初めて分かった内容もあり、大いに価値があると思います。
もちろん、一般的な「計測の基本的知識」や「正しい計測」
についても、分かりやすく述べられており
正しい計測の知識の整理に役立ちます。
これから計測管理を始める入門者には、やや重い内容でしょうが
ある程度計測管理の経験のある人には
計測管理のあるべき姿が見えてくる、頼もしい本だと思います。
私は前職で品質保証業務をしていましたが
在職中にこの本に出会っていれば・・・と、その点が残念な
リストラ失業中の私です。
評価は、文句無く星5つです。