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わが指のオーケストラ (1) (秋田文庫)

価格: ¥630
カテゴリ: 文庫
ブランド: 秋田書店
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この子らに音楽を ★★★★★
 音楽を学ぶためにパリに行く事を熱望していた青年が、夢をあきらめ大阪の聾盲学校に赴任してきます。
 声を聞き取れないため意思疎通が出来ず、そのために暴れる少年がいました。
 少年の気持ちをどうやって汲み取ったらよいか?
 自分の気持ちをどうやって彼に伝えたらよいのか?

 実在の人物をモデルにし大正時代の聾学校を舞台に、教師と子ども達の交流や、聾学校の教育の変遷をていねいなやさしい視点で描いているマンガです。

 絵本のお話を、先生が美しい手話で子ども達に聞かせ、子ども達がお話にひきこまれからだをゆらし、最後の場面で感動して泣きだす場面。
 小さな娘を天秤棒でかついで学校に届け、重労働に出かけていく父親(自身も聾)。
 学校で生き生きと過ごしているわが子を見て、安心する母親達。

 聾の子どもを気遣う親達の姿や教師達の熱意、子ども達の子どもらしい可愛い姿に何回も涙しました。
 多くの人に読んでもらえたら、と思うマンガです。 
ろう文化を知ろう! ★★★★★
 物語は大正初期から始まります。一人の青年、高橋潔は音楽を学ぶためにフランスへの留学を希望するが断念。そして恩師より大阪市立盲唖学校の仕事を紹介され、音の無い世界へと足を踏み入れます。

 聾唖者の教育現場には『手話法』と『口話法』の2通りがあり、主人公らは手話法の確立へと努めました。他方口話法は西川氏というこちらも教育熱心な方が中心となって広めておりました。そしてこれらの生き残りを掛けての闘いがはじまります。
 手話の歴史、ろう者の文化を知るには傑作だと思います。

彼らの心に音楽を!新任教師の奮闘 ★★★★★
1914年、高橋潔は貧しい境遇のために音楽の道を捨て、大阪市立盲唖学校の教師に赴任した。そこで潔は音のない世界に出会う。教師や生徒は言葉を発することなく、手話でコミュニケーションをとっていた。そんな中で潔が出会ったのは、一作という少年。生まれながらの聾児である一作は自分の意志を伝えることができず、心がすさんで暴力を振るうばかり。潔は何とかして一作の心を開こうとするが・・・

この『わが指のオーケストラ』は、生涯を聾教育に捧げた高橋潔氏の生涯を描いています。この作品の中で、障害者は家庭に閉じ込められ、人間らしく生きる権利を与えられることなく生きている様子が克明に描かれています。この世に言葉があることを知らない生徒達のために、家庭や地域に訴えていく潔の姿に涙させられました。

手話初学者にこそ読んでほしい! ★★★★★
 耳が聞こえない友達に借りて、一晩で一気に読み、読み返したくて自分でも買いました。

 手話は、聞こえない人たちの大切な言葉だということ、聞こえない人が、一番自然にいられるはずのろう学校でさえ、手話が禁止されていた、という事実、そんな中で、聞こえない人たちや周囲の人が、どんな思いで手話という言葉を守り育ててきたのか。読んでいて涙が止まりませんでした。

 ブームにのって手話を始めたばかりの人にこそ読んでほしい。そして、聞こえない人の、良い隣人になってほしいです。

久々に感動 ★★★★★
この間、この本をふと書店で見つけ購入した。内容は、聾唖学校の教師の生涯についてである。文才がないため、ここでは詳しい内容は割愛させていただくが、この本には本当に感動させられた。小学校などの図書館などにおいてほしい一冊だ。そう、「はだしのゲン」のように・・・。
手話を勉強し始めてからずっと気になって… ★★★★★
手話を勉強し始めてからずっと気になっていた本でした。手話の歴史や手話を言語化する為に立ち上がった人々の物語で、手話をする人は人間じゃないという時代があったことに驚愕し心動かされました。大変勉強になる泣けるいい本です。オススメです。