久しぶりのチャーリー・マフィン
★★★★☆
部内の権力闘争とモスクワ大使館の危うさの中で、事件を解決するために奮闘するチャーリー・マフィン。仲間が信用できるのか、あるいはこの事件では味方かもしれないが、将来はどうなるか不安定な境遇という中で、話が進んでゆきます。全体像が見えづらいのに、先を読み進めるのがスムーズなのは、著者の旨さでしょう。
フリーマントルさんは、たぶん、日本での人気の方が、イギリスやアメリカの何倍もあるのでしょうね。そろそろチャーリー・マフィンの後継者を作ってあげてもいいと思います。
あれッ?予想外の面白さなんだが...
★★★★★
フリーマントルの作品では、マフィン・シリーズよりもカウリ&ダニーロフ・シリーズ(爆魔・猟鬼・トリプルクロス)
の方が絶対に面白いと思っている。カウリ&ダニーロフ・シリーズの方が仕掛けが派手で、
アクションが楽しめるが、マフィン・シリーズの方は話が複雑で、その割りには最後のカタストロフィー
が楽しめない、というのがこれまでの私の判断(思い込み?)だった。
今回も、モスクワのロンドン大使館に放り込まれた死体の捜査、つーだけの話のはずが、
ロシア側の捜査権への異常なこだわり、何故か判らないアメリカCIAの執拗な介入、さらには
MI5とMI6の、不必要な身内の諍い等など、<あ〜、又 話し複雑にしている>
と思いながらも、それなりの面白さに読み進むうちに、とんでもないデカイ陰謀話に
発展、最後には、<単に話を複雑にみせるだけのもの>と思っていたピースが、スッキリと
落ち着くべきところに落ち着き、久々にマフィン・シリーズに満足出来た。
三部作だそうで、続編が楽しみになってきました。
チャーリーファン的にはGOOD、でも。
★★★☆☆
フリーマントルはほぼ全部読んでいますが、やはりチャーリーシリーズが私は好きです。
で、本書ですが、チャーリー節(フリーマントル節?)全開で、いい意味で特に問題はありません。
フリーマントルは大好きだし、その筆力もよく知っているので、彼の力量にしては星3つ、という辛めな点にしました。
これはチャーリー3部作の第1作らしいので、次作以降に期待しています。
題名が?
★★★★★
久々にチャーリーと会えて感激しました。内容はいつも通りと言う事で。二作目も脱稿しているそうで楽しみです。73才でもまだまだ衰えていません。末永く頑張ってほしい作家の一人です。クレイトン、ウイングフィールドと好きな作家が鬼籍に入り、最近寂しい思いをしていましたが、フリーマントル此処にありですねー。ただ、いつもながら、題名のセンスのなさには驚きです。内容そのまんまで、原作通りレッドスターライジングのほうがいいと思うのは私だけ?