読みやすい
★★★☆☆
アフガニスタンに住む少女の成長記録のような話です。
戦争や戦いが当たり前にある国での生活。平和な日本に住んでいるものには
想像もできないことだなと思いました。
この本は、大人向けではなく子供向け?のようで、とても読みやすかったです。
あとがきを、読むまで子供向けだということには気づきませんでしたが。
アフガニスタン庶民の目から見たタリバン時代が良く分かる
★★★★☆
本書もそうですが、箒木さんの小説は、情報がとてもたくさん詰まっているので、読んでいて勉強になります。
ソビエトによる侵攻、軍閥同士の内戦時代、タリバンによる恐怖政治が、庶民の生活にどのような影響を及ぼしたのか、本書を読むと良く分かります。
特に、タリバンが、女性に対し、学校教育だけでなく、歌や踊りも禁止していたなんて、初めて知りました。
それも、仕事として歌ったり踊ったりすることだけでなく、私生活上でも禁止されていたというのですから、徹底しています。
本書の最後で、箒木さんは、アフガニスタンから農業実習にやってきた留学生のお話を取り上げ、アフガニスタンが平和になり、
アフガニスタン特産のザクロが日本でも食べられるようになる日々が来て欲しいと祈りつつ、本書を結んでいます。
本当に、アフガニスタンの人々が、毎日毎日、安心して暮らせるようになる日が来て欲しいです。
今も世界のどこかで・・・
★★★★★
アフガニスタンのこと、何も知りませんでした。タリバンのこともバーミヤンの石仏のことも。そんな予備知識がない者にも読めます。読めるどころか、読み終わった後、アフガニスタンのことを調べたくなります。今も世界のどこかでは戦争が起きているし、女性差別が起こっているのだということを知り、考えさせられました。
良書です。
子供も読める「大人向け児童書」
★★★★★
アフガニスタンのタリバン政権は女子から教育を奪っていたこと、成人女性はブルカで覆い人というより物に近い扱いであったことを本書で知りました。主人公の少女は母親をタリバンに殺されてしまいます。主人公も家族も失意の中にあっても平和で明るい日々が来ることを信じて「今できること」を続けていきます。それが命の危険を伴うことであっても。
私にとって学校は「行かねばならない所」であったし、砲火、爆撃のない街にいます。しかし四方八方を様々な競争に囲まれ、まるで砲火爆撃のように競争が襲いかかってくるように感じることがあります。この「ソルハ」は子供も大人も競争に撃破されないための一つの道しるべになると思います。