この作品で、みこくのほまれ先生の「キャンドール」系コミックスとしては5冊目となります。
この先生の単行本は結構高い確率で、男の気持ちを無視した読みにくいストーリー(NTRなど)が含まれているのですが、やはりこの作品にもありましたね。本誌は欠かさず購読していますので気づいてはいましたが、他に良作があるので購入しました。
1.「トラウマ」。過去に幼なじみの女の子にいじめられたことで女性恐怖症気味の主人公のクラスにその本人が転校してきて……。推定非しょじょ(言動から)。ラストはあそこから抜いて彼女の口の中に(中出し拒絶表現なし)。
2.「おもいこみ」。前髪で目を隠しているクラスメートの女の子が、いつもアタックをかけているお弁当屋の売り子さんと同一人物とわかって……。しょじょ(出血表現あり)。外出し(中出し拒絶表現なし)。
3.「みかけ」。元教え子で教育実習生の女の子(金髪美人だけど英語は苦手)とお祭りで……。推定非しょじょ。中出し(要望あり)。
4.「想い(前編)」。NTR作品。主人公の爽馬と隣家に住む女の子・京(きょう)はバスケ部員。そんなある日、京は部の憧れの春明先輩に告白され付き合い始める。そして京は晩ごはんを作りにいった春明の家で、彼に体を求められ「…嫌じゃないです」とこたえる……、という展開。しょじょ(出血表現あり)。中出し(拒絶表現なし)。
5.「想い(後編)」。前作品での春明とのH後、すぐに京は爽馬の部屋に向かう。そして、中から垂れてきた春明の白濁を見た爽馬に「もう俺んち来んなっ!!」と拒絶され、京は自分自身の本当の気持ちに気付く。そして数日後、春明と別れた京は爽馬の部屋へ向かい……。(当然ながら)非しょじょ。中出し(拒絶表現なし)。
6.「年下」。以下 9(最終回)まで一連のストーリー(メインヒロインの三人は友達同士)で、私の本単行本一番のお気に入り。生徒会長の「さな」と書記の悟。生徒会室での女王様とペットのH(?)。非しょじょ(この二人で何度目かのH。ただし「さな」は悟と付き合い始めた時、言動から非しょじょと推定)。中出し(事前許可あり)
7.「OB」。空手道場の娘の桃と空手部OBの元明。パフェを賭けた空手勝負に勝った桃は、元明の部屋で戦利品のパフェ(少しリキュール入り)を食べて酔っ払い……。しょじょ(出血表現あり)。外出し(中出し拒絶表現なし)。
8.「お兄ちゃん」。不良(本当はただのドジ娘)の琴美と養護教諭の義兄(名前は出てこない)。クラスメートに暴力をふるった、と誤解された琴美は早退する。そして、様子を見に一時帰宅した義兄と琴美の部屋で……。しょじょ(出血表現あり)。外出し(中出し拒絶表現なし)。
9.「みんな」。琴美に対するクラスメートの誤解が解けた後、琴美の部屋で義兄と……。非しょじょ。外出し(中出し拒絶表現なし)。
NTRさえなければ評価5なのですが。

十人十色。それは「初恋」についても言えるが、そんないろいろな「初恋」の形をテーマにしたコミックだ。
作者は、タイトルをあえて「はつこい」と銘打っている。
漢字で表記してしまうと、堅苦しい大人になってからの回顧をイメージしてしまうが、
若々しく、甘く、ほんのすこしだけほろ苦い思春期の想いを「はつこい」という言葉が蘇らせてくれる。

私が気に入った話は前編後編で分かれている「想い。」
詳細は手にとってみてもらいたいので敢えて書かないが、「はつこい」というものが
ただの憧れではなく、相手を愛しく思う気持ちのそれだと気づいて行く過程が
よく書けていると思った。（基本的に一話読み切りの形式だったので、前後編あわせても四〇ページ程度しかない。
それだけのページで本当にうまくまとめていると感心した）

また最後の回には、作中キャラのひとりひとりの絡みが織り込まれていてニヤリとさせられる。
群像形式での作品運びを好む作者の、遊び心が光るラストである。
最後だけ読む、と無粋な真似はせず、ぜひ購入して、家で頭から読んで欲しい一冊である。