【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:池田理代子/著 出版社名:中央公論社 シリーズ名:中公文庫 コミック版 発行年月:1997年05月 関連キーワード:エイコウ ノ ナポレオン 1 エロイカ チユウコウ ブンコ コミツクバン えいこう の なぽれおん 1 えろいか ちゆうこう ぶんこ こみつくばん、 チユウオウ コウロンシヤ チユウオウコウロンシヤ 4622 ちゆうおう こうろんしや ちゆうおうこうろんしや 4622、 チユウオウ コウロンシヤ チユウオウコウロンシヤ 4622 ちゆうおう こうろんしや ちゆうおうこうろんしや 4622
ナポレオンというひと
★★★★★
ナポレオンを知らない人はいないと思うが、フランス革命の後いきなり皇帝となり、でも王朝になったわけではなくすぐ消滅してしまう不思議な英雄が、どんな人で何をしたのか、ということまで知っている人は少ない。
私もそういう一人だった。
この本でナポレオンの生涯をたどると、なんか気の毒になってしまった。
奥さんには年がら年中浮気され。
本人がなまじ軍事と政治と憲法学に明るいもんだから一人でいろいろできるけど、戦争に出向いている間に政府は無能振りをさらすからまたエンヤコラと戻ってこねばならず。首都で仕事していれば、国境線が危うくなってまた出張っていかねばならず。
当時のヨーロッパでは大統領という国家元首が考えにくかったのか、国の第一人者として皇帝の座に就けば、かつての王侯貴族連中からは、成り上がり者と差別され、ヨーロッパ中の王室から冷たい目で見られ。
自分以外の家族や親戚は、ナポレオンの出世にあやかろうと駆け引きばかりしていて、本当にフランスを立て直そうというナポレオンの右腕になってくれそうなのは一人もおらず。
最後、別れた妻ジョゼフィーヌの連れ子たちだけが、流刑になっている彼を見捨てず、いちばん深く理解してくれたのが、救いだった。
la Marseillaise!
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言わずと知れた皇帝ナポレオン・ボナパルトの生涯が描かれた劇画なのですが、この漫画はもう既に少女漫画の枠を超えた歴史大作です。
ベルばらの華やさそのままに、ロココ全盛期のフランス革命前から一転して、革命後のエンパイアスタイル(チュニックファッション)の描き方も流石です。
戦闘シーンも多いので、ある意味既存の少女漫画の枠を超えており、男性でも読みやすい形に仕上がって居ると思います。
登場する人物はベルバラのロザリー夫婦等の架空の人物を狂言回しとして登場させると同時に、
実在の歴史上の人物等を交え話は進むのですが、ナポレオンを中心に取り囲む歴史上の人物の性格をや時代背景、ファッション、思想背景、ヨーロッパを取り囲む各国の立場と国情等を非常にうまく描いている作品だと思います。
中でもうまく描けているのが、タレイランとジョセフ・フーシェ双方の犬猿の仲ともいえる互いの確執と同時に、ナポレオンを裏切る様子や、
ナポレオンが様々な戦争を経て皇帝の地位に上り詰める過程、権力や利害をめぐる国家間のみならず親子関係もが軋む様子、
婚約者デジレや妻ジョセフィーヌその他大勢のナポレオンを彩る女性関係も華やかです。
又、ナポレオンその他の人物に関する歴史上のエピソートも余すところなく描かれているのは秀逸です。
このナポレオンの中にはポーランドの悲運の英雄・ユーゼフ・ポニャトフスキーや、宿敵ともいえるロシアのエカテリーナ二世の孫でアポロンの再来と謳われたアレクサンドル二世との関係、
ナポレオンが皇帝になった事に怒りを覚えたベートーベンの逸話、「戦争論」で有名なクラウゼヴィッツ等もしっかり描かれています。
池田氏の作品の「女帝エカテリーナ」と「ユーゼフ・ポニャトフスキー」と併せて読んでも楽しめると思います。
どの歴史書よりも分かりやすく、国家とは国益とはいかなるものか?革命により共和制に至ったフランスが更に戦争に至ったのは一人の男の野望だけでは無く、
国民の自由と権利、国益と国家を守る裏側でいかに死屍累々とした犠牲を払わねばならなかったか?が分かる本です。
題名のラ・マルセイエーズはフランスの国歌ですが、この歌って結構血なまぐさい歌なのよね。世界各国の国歌は案外血なまぐさい歌が多いの。
それは隣国との領地争いその他で抗争が絶えず、自国の国益を守るのも必至だからこそ、相手が一つ譲ったらそれに付け込んで相手の全てを奪うのが外交の基本だったのね。
そういう視点から見てみると、日本の国歌って麻呂麻呂してて、穏やかでまったりしてて好いもんよね。
素晴らしい
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小学校の頃から35歳になるつい最近まで、歴史が大嫌いだった私。。。
単に年号や人物名が覚えられず、テストでもいつも苦労していた。
先生には「歴史の流れをつかみなさい」と言われても、意味が分からず、流れって何なの??
25歳でGackt氏に出会い、30過ぎてから本格的に美しい物が大好きになり、Gackt氏の哲学に触発され、フランス等ヨーロッパに興味を持つようになった。
32歳頃、何かのきっかけで、「ベルサイユのばら」を読みたくなり、早速購入。
当時は読み終わっても、ギロチンが頭に残っただけで、話自体はよく分からなかった。
しかし、オスカル、アンドレの美しさには魅了されていた。
小3当事、ベルばらのアニメ放送があったのは知っていたが、飛び飛びで見たため、話が分からなかった。
「これはもう、DVDを買うしかない!!」と思い立ち、全巻そろえ、見始めるなり話にどんどん引き込まれていった。
毎回号泣し、真実の愛、哲学というものを追求するようになった。
それから、フランスの歴史を図書館などで調べて、自分なりに勉強したが限界があり、ナポレオンに関してもずっと気になっていた。
そんな折、池田理代子先生が、ベルばら以外にも歴史漫画を出版されている事を知った。
「これはもう購入して読むしかない!!」と思った私は、すぐさま購入。
読みふけった。。。感動の嵐だった。
池田先生の漫画には、ただの歴史だけではなく哲学が含まれている。
少女マンガは、どうしても恋愛に走る傾向があり、セックスメインの低次元な話で終わる。
「あしたのジョー」「機動戦士ガンダム」「北斗の拳」「スラムダンク」が好きな私がオススメする少女マンガが「ベルサイユのばら」「ナポレオン」である。
男性諸君にも是非読んでもらいたい。
漫画としても最高、教養、近代ヨーロッパ成立の教科書にも最高!!
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フランス革命のその後とヨーロッパ社会の勉強に最高です!ベルサイユのばらだけではもったいない!後日談ではありません。こちらは現在のヨーロッパ社会のなりたちから第一次世界大戦にいたるまで、またフランスが強大な国となるまでの歴史を、池田理代子さん直筆の心にせまる登場人物の感情を織り交ぜ生き生きと書いてくださっています。しかも下調べや資料にはおどろくばかりです。歴史の教科書としても最高のものです。また、人生を考える上でナポレオンと妻たちの悲劇的な人生も、計算も、政略にみちた世界も、描ききっています。漫画としても大変読み応えがあります。
可愛い女の子が素敵な男性と巡り会い幸せになる、そんな少女漫画ではありません。そんな男性はいませんから。荒波を乗り越える覚悟の在る女性は是非呼んで下さい!
フランス史の概略がつかめます。
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フランス革命後の動乱の時代が描かれています。
ベルバラ感覚で読み始めましたが、もっと大人の感覚で落ち着いて読もうと思わせました。
(作画がたぶん宮本えりかさんに変わり、ベルバラからすぐ読み始めると違和感がありますが、すぐ慣れました。)
漫画ならではのフィクションも交えられていますが、フランス史の概略やこの時代に雰囲気を掴めます。
(ナポレオンが不器用だけどかっこいいんですよね。)