プロならばともかく，アマチュアが市販の半田ゴテに性能の差を見いだすのはなかなか難しいと思うのですが，この商品は，コンセントに差し込んでから十分温まるまでの時間が短いため，てっとり早く実感できてしまいます(遅くとも2分以内に使用可能になる)。従来のニクロム線ではなく，セラミックヒーターを採用したメリットですね。
　ボディに比べて，発熱部分の長さが他社製品よりも短めなので，重心バランスがよく，コテ台に乗せていたらバランスを崩して・・・なんてことはまずありません。とても取り回しをしやすい採寸になっています。
　「セラミック半田ゴテ　ハッコーダッシュ」には，15WのN452P，20WのN453P，25WのN454Pがありますが，家庭用ならば20Wか25Wあたりが無難でしょう。正直なところ，30Wを超える製品だと，結線作業等が楽な代わりに，熱に弱い部品(特にIC)の取扱がデリケートになります。25Wなら，配線作業と電子部品の両方をカバーできるかと思います(ただし，25WのN454Pのコテ先は少し太めのペンシル型。)。
　このシリーズはメーカーからヒーター部分や複数の交換コテ先がリリースされているので，長く使うためのリペアはもちろん，用途に応じた使い分けが可能です。
　「一家に一つ」とまでは言いませんが，ハンダづけができると家庭のDIYの幅がグンと広がりますので，過去にトランジスタラジオ等を組み立てた経験を活かせるよう，工具箱の片隅に用意してはいかがでしょうか？
　欠点はありませんが，他社製の廉価モデルと比較して割高なので(セラミックヒーターのメリットを考慮しても)-1として★×4とします。